天草版平家物語難語句解の研究  森田武著 岩波書店

Quabocu, fanano y'enda
ramos derozas. Nas fabu
las se ba de Ler co>bocu,
careta qi no y'enda.-

(難334) かぼく 「花(クワ)木」(46 左-8) 「花ノ枝」。寓話集(Esopo)においては 「枯木(コボク)」(co>bocu)
と読むべきである。すなわち、「枯レタ木ノ枝」の意である。
<伊>462-15
[日葡辞書 Quabocu の条に、「花の木。花の咲いている木、あるいは、花の咲く
木」とある。fabulas は寓話集の意であるが、天草版伊曽保物語をさす。同書の
書名をEsopono Fabulas としているからであって、日葡辞書でも引用文例の出典
注記にFabulas. としている。原注の co>bocu は cobocu とあるべきもの。それにし
ても 「枯木(コボク)と読むべしとの注は、なぜかよくわからない。鹿の角を、葉の落ち
た枯木の枝に似ているとし、それと見るべきであるというのであろう。454-13 に
は 「枯木(コボク)」 の例があるので、あるいは、それに対する注が取りこまれたものか。]


森田氏は、
「454-13 には 「枯木(コボク)」 の例があるので、あるいは、
それに対する注が取りこまれたものか。」

と推測されているが、「和らげ」から見ても、この推測が妥当であるように思われる。
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