ESOPONO FABVLAS.

 

ESOPONO FABVLAS.

470.
        N(i)ninno chiinno coto.                               16

  Arutoqi jiyoni conjenu nininno chiin vchitcure-
datte yuqu michide, cumatoyu< qedamononi yuqiyo<
te, ychininua qini nobori, ima ychininua cumato tata
co<taga, xeiriqiga tcuqureba chini tauore sorajiniuo xi   20
tareba, cano qedamonono cataguide, xibitoniua gaiuo
nasanu mono gia: saredomo sono qedamono xo<-
jino anpuuo cocoromio>to vomo>taca, mimino fo-
tori, cuchino atariuo caide miredomo, xinda goto-

471.
quni vgocanandareba, socouo xirizoita. Sonotoqi
qini nobotta mo(n)oga vorite, sono fitoni chicazzuite,
sate tadaima gofenni cano qedamonoga sasayaita co-
toua nanigotozoto tazzunureba, cotayete yu<ua: ca
no qedamonono vareni qeo>cunuo naita: soreuo nan      05
zoto yu<ni, nangi qeo>co> vonmino yo<ni daijini no-
zo>de mifanaso<zuru monoto chijn sunato.

        Xitagocoro.

  Sonogotoqu vqi toqi, tcurenu tomouoba tomo               
tosuruna.                              10


エソポのハブラス2.02 (470.16--471.10)

二人の知音のこと。

 ある時 自余に混ぜぬ二人(ににん)の知音うち連れ立って行く道で、クマという獣(けだもの)に行き逢(や)うて、一人(いちにん)は木に登り、いま一人はクマと戦うたが、精力(せいりき)が尽くれば地に倒れ空死(そらじ)にをしたれば、かの獣の気質(かたぎ)で、死人(しびと)には害をなさぬものぢゃ、されどもその獣 生死(しょうじ)の安否(あんぷ)を試みょうと思うたか、耳のほとり、口の辺りを嗅いでみれども、死んだ如/くに動かなんだれば、そこを退いた。その時 木に登った者が下りて、その人に近づいて、「さてただいま御辺(ごへん)にかの獣が囁いたことは何事ぞ」と尋ぬれば、答えて言うは、「かの獣の我に教訓をないた、それを何ぞというに、『汝 向後(きょうこう)御身(おんみ)のように大事に臨うで見放そうずる者と知音すな』と。」

    下心。

 その如く憂き時、つれぬ友をば友とするな。


注:
471.06 qeo>co> きょうこう
東洋文庫では、qeo<co> 「きやうこう」の誤りであろうと推測する。
但し、東洋文庫では、geo<co> となっており、 (q) を(g) と誤植したようである。



・類話などについて

タウンゼント 33.クマと二人の旅人

 二人の男が一緒に旅をしていた。と、二人は、ばったりとクマに出くわした。一人は、すぐさま、木に登り、葉陰に身を隠した。もう一人は、クマにやられてしまうと思い、地面に横たわった。すると、クマがやってきて、鼻先で探りを入れながら、全身をくまなく嗅ぎ回った。
 彼は、息を止め、死んだ振りをした。クマは死体には触れないと言われているのだが、その通り、クマはすぐに彼から離れて行った。クマが見えなくなると、木に登っていた男も降りてきて、「さっき、クマは、なんて囁いたの?」と、間抜けなことを言い出した。すると相方はこんな風に答えた。
「クマはね、僕にこんな忠告をしてくれたよ。……危険が迫った時に、知らんぷりするような奴とは、一緒に旅をするな!」

災難は、友の誠実さを試す。

Perry65 Chambry254  Avianus9 Caxton7.8  Hou50 Charles67 La Fontaine5.20
TMI.J1488  Type 179, cf.169A*  (Aesop)

小学中等科読本 内田嘉一 明治十八年二月 金港堂 初版明治十七年
巻ノ一 第三十五課  熊ヲ獲ズシテ熊皮ヲ典売セザレ 

曾テ甲ト乙トノ猟夫アリ。一日相携ヘテ出ヅ。偶々深山ヲ過グルニ。遥ニ熊ノ遊ベルヲ見。之ヲ獲ントスレドモ。日将ニ暮レントス。因テ明日ヲ期シ。其夜ハ山下ノ駅路ニ宿セリ。時ニ両人相語テ曰ハク。嚢中幾ド空シキモ。明日熊ヲ獲レバ。其皮数千金ヲ得ベシ。酒ヲ命ジテ快ク一醉セント。因テ主人ヲ呼ビ。告グルニ此事ヲ以テシ。終ニ大ニ快醉ス。明日山中ニ入リ。再ビ其熊ヲ求ムルニ見エズ。大ニ望ヲ失ヒ、将ニ帰ラントスルニ物アリ。忽然トシテ来ル。両人驚テ之ヲ見ルニ。熊ナリ。直チニ銃口ヲ連ネ。斉シク之ヲ放ツニ。甲ハ偶々心怯レ。誤テ中ラズ。乙ハ火薬湿リテ銃発セズ。両人大ニ怖レ。甲ハ傍ノ樹ニ上ボリ。乙ハ地ニ伏シテ。死者ノ状ヲ為シ。以テ熊ノ怒ヲ避ク。既ニシテ。熊大ニ忿怒シ。走テ乙ノ所ニ至リ。其鼻息ヲ聞キ。其耳目ヲ嗅ギ。以テ死者ナリトシ。竟ニ去ル。
此時。甲ハ徐ニ樹ヨリ下リ。乙ニ戯レテ曰ハク。彼ノ熊何ヲカ汝ニ耳語セル。乙笑テ曰ハク。熊言フ。未ダ我ヲ獲ザルニ。我ガ皮ヲ典売スルコト勿レト。

注:
駅路(えきろ・うまやじ・はゆまじ) 宿駅のある道路
竟ニ(ついに)
徐に(おもむろに)

タウンゼント 23.クマとキツネ

 あるクマが、我こそは、動物の中で、一番人間への愛情が細やかであると、痛く自慢した。……と言うのも、自分は人の死体にさえ、触れようとはしないからだと言うのだ。それを聞いてキツネが言った。
「おお、クマさんや、生きた人を食べずに、死んだ人を食べなさい。」

Pe288  Cha63  Ba14 Krylov6.19  (Ba)

「熊に出会ったら死んだ振りをしろ!」 というようなことが言われるが、これらのイソップ寓話がもとになっているのかも知れない。

・当てにならない友

タウンゼント 267.二人の兵士と泥棒

 二人の兵士が一緒に旅をしていると、追い剥ぎに襲われた。一人は逃げ去り、もう一人はそこに留まって、剛腕を奮って身を守った。追い剥ぎが倒されると、臆病者の仲間が急いでやってきて剣を抜き、マントを放り投げるとこう言った。
「さあ、私が相手だ、誰を相手にしているのか思い知らせてやるぞ」
 すると、追い剥ぎと闘った当の本人がこう答えた。
「たとえ、言葉だけでも、今のように、助けてくれていたらもっと心強かっただろうに、だがもう、その剣は鞘に収め、その役立たずの舌もとっておくことだ。……知らぬ者をだませるようにな」

Pe524 Ph5.2 TMI.W121.2.5 (Ph)

UNCLE REMUS 3 

・フクロネズミとアライグマが一緒に歩るいていると、フクロネズミが、「もし犬が襲ってきたらアライグマを助ける」と言う。
・犬が襲ってくると、フクロネズミは死んだ振りをして逃れる。
・アライグマは一人で犬を撃退する。


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