ESOPONO FABVLAS.473. エソポのハブラス2.06 (473.23--474.17)病者(びょうじゃ)と、薬師(くすし)のこと。 ある薬師 一人(いちにん)の病者のもとに見舞い、気/分をおもむきを問うに、病者の言うは、「今宵
ニワトリの啼く時分から、今まで汗の出(づ)ることは車軸を流す如くぢゃ」と言えば、医者の言うは、「一段それは希(こいねが)うことぢゃ」と。その翌日また来て、「気分は何と」と問うに、病者の言うは、「今朝(こんちょう)よりしたたか震いついた」と、医者は「一段これもよいことぢゃ。」
またその翌日来て、「如何に」と問うに、病者の言うは、「昨日(きのう)の暮れほどから小腹(ほがみ)の辺りがくるように痛とうて瀉(しゃ)することが度々(どど)に及ぶ」と、医者の言うは、「それは優れて良い証(しるし)ぢゃ」と言うて往(い)んだ。病者
看病する人に言うは、「医者は今まで出来(でく)るほどの病をば皆 『よいよい』と言わるれども、身ははや死ぬるに近い」と。 474.05 to>ni: とうに、 ・類話などについて L'Estrange 95 医者と患者「お加減はいかがですか?」医者が患者に尋ねた。 「汗が滝のように流れるのです」 患者が言った。 「それはこの上ないよい印です」 医者が言った。 それから数日後、医者がまた同じ質問をした。 「お体の加減はいかがですか?」 「おお、なんということでしょう」患者が言った。「とても気分が悪く、ぶるぶる震えが止まりません」 「なるほど」医者が言った。「それは生命力の強さを示しめしているのです」 それから、医者はまたやって来て、同じ質問をした。 「身体全体がむくんでいるのです」患者がそう言った。「水膨れになったようです」 「それは素晴らしい」医者はそう答えると帰っていった。 この後すぐに、病人の許へと友人がやって来て、医者と同じように、「具合はどうか?」と尋ねた。すると病人が答えた。 「善い兆候だらけなんだが、もう死にそうだ」 教訓: 死にそうな病人へ嘘を言うのは、嘘の中でも最も悪いものだ。 Perry170 Chambry249 (Aesop) |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||