ESOPONO FABVLAS.481. エソポのハブラス2.15 (481.14--482.07)野牛とオウカメのこと。 ある野牛(やぎゅう)おのれが立所(たちど)を離れてあそこここを徘徊したが、ある茂りからオウカメが走り出て既に食らわうとした時に、野牛
オウカメに言うは、「とても我 ただ今そなたから食わりょうず、しからば多年好(す)いた道であれば、最期に一奏(ひとかなで)舞うて死のうず、一曲添え声に預かれ」と言えば、オウカメ「げにも」と思い高声(こうしょう)に歌うたれば、辺りのイヌどもが聞きつけて、声を標(しるべ)に駆けて来たれば、オウカメはすなわち/逃げて往(い)ぬるが、立ち返って野牛へ言うは、「我は貴辺(きへん)の料理者なれば、身にも似合(にや)わぬ音曲をして、今日(こんにち)の獲物を失うた」と。 ・類話などについて タウンゼント 194.仔ヤギとオオカミ牧草地からの帰り道、群からはぐれた仔ヤギが、オオカミに狙われてしまった。仔ヤギは逃げられないと観念すると、オオカミに向かってこう言った。 「あなたに、食われる覚悟はできました。でも、死ぬ前に一つだけお願いがあります。私が踊れるように笛を吹いてくれませんか?」 オオカミは仔ヤギの願いを叶えてやることにした。 こうして、オオカミが笛を吹き、仔ヤギが踊っていると、イヌどもがその騒ぎを聞きつけて走って来た。 オオカミは逃げる時に、仔ヤギをチラリと振り返ってこう言った。 「こうなるのも当然だ。屠殺しかできないこの俺が、お前を喜ばせようと、笛吹きなどに転向せねばよいものを……」 Perry97<680> Chambry107 Charles18 TMI.K551.3.2 Type 122C (Aesop) |
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