ESOPONO FABVLAS.

 

ESOPONO FABVLAS.

482.
        Robato, xixino coto.                                        08

  Arutoqi robaga ippiqi noni deta vorifuxi, xixiga
coreuo mite, cucqio<no curaimono giato yoroco>de       10
qitaga, sono atari chico< niuatoriga yte co<xo<ni toqi
uo vto<tareba, xixiua sono coyeni vosorete niguesat
ta tocorode, robaga cocoroni vomo>yo<ua: appare
xixiua vocubio<na monocana! vareuo mite fitoaxi
uo tameide nigueyuquyoto atouo xito<te yuqu fo-         15
doni, niuatorino coyemo qicoyenandareba, xixi-
vo< tachimachi tottecayaite, tada fitocuchini curai
coroso<(t)o suru tocorode, roba vagamino tameniua
n(i)g(u)enan(d)a monouoto sonotoqi satottaredomo, cu-
yuruni caimo no< forobosareta.                                    20

        Xitagocoro.

  Go<teqiga niguruto miyurutomo, catcuni noru-
na: Canarazuximo cocoroniua betno facaricotoga
aro<zo.                                                                     24


エソポのハブラス2.16 (482.08--482.24)

ロバと、シシのこと。

 ある時ロバが一匹野に出た折節、シシがこれを見て、究竟(くっきょう)の食らいものぢゃと喜うで来たが、その辺り近うニワトリがいて高声(こうしょう)に時を歌うたれば、シシはその声に恐れて逃げ去ったところで、ロバが心に思うようは、「あっぱれシシは臆病な者かな! 我を見て一脚(ひとあし)を溜めいで逃げ行くよ」と後を慕うて行くほどに、ニワトリの声も聞こえなんだれば、シシ王 たちまち取って返(かや)いて、ただ一口に食らい殺そうとするところで、ロバ 「我が身のためには逃げなんだものを」とその時悟ったれども、悔ゆるに甲斐も無う亡ぼされた。

      下心。

 強敵(ごうてき)が逃ぐると見ゆるとも、勝つに乗るな、必ずしも心には別の謀(はかりこと)があろうぞ。



・類話などについて

タウンゼント 107.ロバとオンドリとライオン

 ロバとオンドリが、庭で麦藁を食べていると、腹を空かせたライオンがやってきて、ロバに襲いかかろうとした。と、その時、オンドリが大声で鳴いた。するとライオンは、一目散に逃げ出した。(ライオンは、オンドリの鳴き声を恐れると言われている)
 逃げて行くライオンの姿を見て、ロバは、勇気百倍、後を追いかけた。ロバが、もう少しでライオンに追いつこうとした時、ライオンは、くるりと向きを変えると、ロバに襲いかかりバラバラに引き裂いた。

よくあることだが、故無き自信は危険をもたらす。

Perry82 Chambry269 TMI.J952.2 (Aesop)

タウンゼント 295.ライオンとジュピター神とゾウ

 ライオンは、しきりに不満を申し立てジュピター神をうんざりさせていた。
「ジュピター神よ。私は大変な力があり、姿形も素晴らしく、鋭い牙も鉤爪も持っています。私は森に棲む全ての動物の支配者なのです。しかし、その私が、オンドリのトキの声に恐怖しなければならぬとは、なんと不名誉なことでしょうか」
 するとジュピター神がこう言った。
「故無く責め立てるではない。お前には、私と同じ性質を全て与えてやった。その一つの例を除いては、お前の勇気は決して挫かれることはないのだ」
 この話を聞いて、ライオンは悲嘆して一声唸ると、臆病な自分に憤り死んでしまいたいと願った。このような考えを思いめぐらせていると、ゾウに出合った。ライオンはゾウと話をしようと近づいていった。すると、ライオンは、ゾウが耳をバタバタさせているのを見て、どうしてそんなにしょっちゅう、耳をバタつかせるのかと尋ねた。と、その時、蚊がゾウの頭の上にとまった。
 するとゾウがこう言った。
「プーンと唸って飛ぶ、このちっぽけな虫が見えますか? こいつが耳に入ったならば、私は一巻の終わりなのです」
 するとライオンが言った。
「こんなに巨大な動物が、ちっぽけな蚊を怖がるとは・・・・、私ももう不平は言うまい。そして死にたいなどと考えるのもよそう。ゾウに比べればまだましだ」

Pe259 Cha210  TMI.J881.2 (Aesop)

ライオンは雄鶏の声に弱いというのは、次のような話とも関係しているのかも知れない。

Type810A* 聖職者と悪魔
悪魔たちは、一晩で教会を建てるという条件で、聖職者の娘を要求する。聖職者は、普段よりも早く、雄鶏を鳴かす。

日本昔話通観インデックス 327 一夜に刀千本
鬼が鍛冶屋の娘をほしがると、鍛冶屋は、一夜に千本の刀を鍛えたら娘をやる、と約束する。鬼が熱した鉄を口ですごいて九百九十九本まで鍛えると、鍛冶屋は鶏の足を温めて鳴かせる。鬼は、朝がきたと勘違いして逃げ去る。


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