ESOPONO FABVLAS.496. エソポのハブラス2.37 (496.05--496.24)女人(にょにん)と、大酒を呑む夫のこと。 ある女人 夫をもったが、大上戸(だいじょうご)ぢゃによって、不断常住(ふだんじょうぢゅう)酒に酔い沈んで、ひとえに死人(しにん)の如くであった、それによって女房はこのことを嘆いて「なんとせば、この癖を直そうぞ」と案じ煩うなかに、また大酒を呑み、前後も知らず、酔い伏したところをふり担(かた)げてある棺の中へ入れて置いて、酔いの醒め方(がた)に及うで
かの女その棺の戸をほとほとと叩けば、内から只今起き上がったと思(おぼ)しい声で、「誰(た)そ」と尋ぬれば、女房「これは死人に物を食わする者ぞ」と言えば、また内から「酒が無うては食物(しょくぶつ)ばかりはさのみ望ましゅうもない」と答えたところで、女房
この事を聞いて、力を落といて、「まだあれは酒の事を忘れぬか? さては我が手立ても無益(むやく)になった」と嘆いた。 ・類話などについて L'Estrange 157 女房と酔っ払いの夫酔っ払いの夫に手を焼いた女が、ある時、酔いつぶれた夫を墓の中へと運んだ。彼女は夫が目を覚ますのを見計らって、墓の扉をノックした。「誰だ?」酔っぱらいの夫が言った。 「死者に食べ物を運んで来た者です」 彼女がこう答えると、夫が言った。 「なあ、そこの人、食い物よりも酒を持ってきてくれ。わしの知り合いのくせに、なぜ酒を持ってこないのだ」 「ああ、なんてこったい」女房が言った。「機転を利かせて、うまくやったと思ったのに、あなたの習慣は何をしても変わらないんだね」 教訓: 悪癖は習慣となり、それを直すくらいならば、身を滅ぼした方がよいと思うようになる。 Perry246 Chambry88 La Fontaine3.7 TMI.J1323 Types 835A*, 1313A* (Aesop) 地下室の酔っ払い
大酒呑みを矯正しようと、大臣は酔っ払いが酔いつぶれているときに、地下室に運ぶ。酔っ払いが目覚めた時、大臣は、「我々は死んだのだ」と言う。すると酔っ払いは、「あなたは、どのくらいここにいるのですか?」と尋ねる。大臣が「2週間だ」と答えると、「それでは、あなたはここについて色々知っているに違いない。酒を見つけてくれませんか?」と言う。大臣は、不治の患者を診ていたことを知る。
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