ESOPONO FABVLAS.

 

ESOPONO FABVLAS.

451.
      Xixito, nezumino coto.                            19

  Xixivo<no neytta atarini amatano nezumidomoga
faiquai xite faxirimeguttaga, aru nezumi xixivo<no

452.
vyeni tobiagatta toqi, xixivo< coreni vobiyete me-
uo samaite, cano nezumiuo tcuco<de chu<ni saxiague
ta: nezumimo socode vo>qini qimouo qexi, tcuxxin
de mo<xitaua: icani xixivo< qicoximesarei, quantaiuo
zonjiteua, tcucamatcuranuto canaximuniyotte, xixi         05
mo xingiu<ni vomo>ua: monono cazudemo nai cone-
zumidomouo vaga teni caqete coroso<coto, cayette
vaga nauo qegasuni nitato vomo>te, tachi(m)achi yurui
te yattareba, nezumiua amano inochiuo tasucatte co
no govonuoba itcumademo bo<qiacu tcucamatcuru        10
majijto reiuo naite satta. Arutoqi cano xixivo< san-
chu<de vanani cacari, xindai coconi qiuamattaniyotte
coyeuo aguete saqebu fodoni, cudanno nezumiga qi
qitcuqete, isogui sono fotorini faxiri qite xixivo<ni
reiuo naite yu<ua: icani xixivo<dono, cocorouo tcucusa     15
xeraruruna: xennen co<mutta govonuo fo>jitatematcu
ro<zuruto yu<te vanano faxibaxiuo curaiqireba, xixivo<
nanno< nogaretato mo<su.

      Xitagocoro.

Yxei, yquo<no te~cani qicoyevata(r)(u)yo<na mono totemo,
tareuomo iyaximezu, iyaxijmononimo atauo nasazu,             20
cayette nasaqeuo saqito xo(>)coto gia: icana iyaxijmono
naredomo, toqitoxiteua qinin, co<qeno tasuqeto na
rucotomo ar(u) mono gia.


エソポのハブラス1.10 (451.19--452.23)

シシと、ネズミのこと。

 シシ王の寝入った辺りに数多(あまた)のネズミどもが徘徊して走り巡ったが、あるネズミ シシ王の/上 に飛び上がった時、シシ王これに怯えて目を覚まいて、かのネズミを掴(つこ)うで宙に差し上げた、ネズミもそこで大きに肝を消し、謹(つっし)んで申した は、「いかにシシ王 聞こし召されい、緩怠(かんたい)を存じては、仕らぬ」と悲しむによって、シシも心中(しんぢゅう)に思うは、「ものの数でもない仔ネズミどもを我が手に 掛けて殺そうこと、却って我が名を汚すに似た」と思うて、たちまち赦いてやったれば、ネズミはあまの命を助かって「この御恩をばいつまでも忘却仕るまじ い」と礼を為いて去った。ある時 かのシシ王 山中で罠に掛かり、進退(しんだい)ここに窮まったによって声を上げて叫ぶほどに、件のネズミが聞きつけて、急ぎそのほとりに走り来てシシ王に礼を為いて 言うは、「いかにシシ王殿、心を尽くさせらるるな、先年蒙った御恩を報じ奉ろうずる」と言うて罠の端々を食らい切れば、シシ王 難無う逃れたと申す。

   下心。

威勢、威光の天下に聞こえ渡るような者とても、たれをも卑しめず、卑しい者にも仇(あた)を為さず、却って情けを先としょうことぢゃ、いかな卑しい者なれ ども、時としては貴人(きにん)、高家の助けとなることもあるものぢゃ。


・類話などについて

タウンゼント 4.ライオンとネズミ

 ライオンが気持ちよく寝ていると、何者かに眠りを妨げられた。ネズミが顔を駆け抜けたのだ。
ライオンは、いきりたってネズミを捕まえると殺そうとした。 
 ネズミは、必死に哀願した。 
「命を助けて下されば、必ず恩返しを致します。」 
 ライオンは、鼻で笑ってネズミを逃がしてやった。それから数日後、ライオンは、猟師の仕掛けた網にかかって動けなくなってしまった。ネズミは、ライオン のうなり声を聞きつけると、飛んで行き、歯でロープを、ガリガリとかじり、ライオンを逃がしてやった。 
 ネズミは、得意になって言った。 
「この前、あなたは私を嘲笑しましたが、私にだって、あなたを、助けることができるのですよ。
どうです。立派な恩返だったでしょう?」 

Pe150 Cha206 Ba107 Cax1.18 伊曽保2.23 Hou11 Charles8 Laf2.11 Krylov9.9
TMI.B371.1 Typ75  (Aesop)

新訳伊蘇普物語 上田万年

第三十四 不運の結婚


 前の話しに、鼠のお蔭で生命(いのち)が助かつた獅子わ、鼠の恩を忘れぬ行いに感心して、或日(あるひ)鼠に向い、『何(なに)なりとお前の望(のぞ み)を叶えて取(とら)すから、云つてご覧(らん)』と言いましたので、鼠も少し増長(ぞうちよう)しまして、何(ど)の位(くらい)の事を望んだら獅子 王が許してくれるであろうかと云うことを、深くも考えず、身分不相応(みぶんふそうおう)にも、王女を嫁に下さい、と申出ました。獅子王わ約束通り、言う がままに小(ちいさ)い牝獅子(めじし)をくれましたが、此(こ)の王女わ、尚(まだ)よろよろして居(お)りましたので、折角(せつかく)迎(むかい) に出て来た花婿を、過(あやま)つて踏潰(ふみつぶ)して了(しま)いました。

 訓言 血統(けつとう)、資産、年齢の相当(そうとう)せぬ結婚わ不幸なり。

 解説 人間の一生で、一番大切なのわ結婚です。結婚の遣方(やりかた)一つで、其(その)人の一生が天国とも地獄ともなるのですから、後で悔いないよう に、熟々(よくよく)考えて配偶(あいて)を選ばなければなりません。古人(こじん)も、『女が男を支配するように男の首から生れた訳でもなく、又男に虐 待されるように男の足から産れた訳でもなく、同等の配偶となるために、男の脇腹から産れたのである。』と言いましたが、寔(まこと)に味のある語(こと ば)です。

注意: 「叶えて」の「叶」という字は、コード外の字
Ernest Griset p21

こがね丸 巌谷小波

・・・・・黄金丸は床(とこ)をすべり出で、椽端(えんがわ)に端居(はしい)して、独り鬱陶(ものおもい)に打ちくれたるに。忽ち天井裏に物音して、救 助(たすけ)を呼ぶ鼠(ねずみ)の声かしましく聞えしが。やがて黄金丸の傍(かたわら)に、一匹の雌(め)鼠走り来て、股(もも)の下に忍び入りつ、救助 (たすけ)を乞ふものの如し。黄金丸はいと不憫(ふびん)に思ひ、件(くだん)の雌鼠を小脇(こわき)に蔽(かば)ひ、そも何者に追はれしにやと、彼方 (かなた)を佶(きつ)ト見やれば、破(や)れたる板戸の陰に身を忍ばせて、此方(こなた)を窺(うかが)ふ一匹の黒猫あり。只(と)見れば去(いぬ)る 日鷲郎と、かの雉子(きぎす)を争ひける時、間隙(すき)を狙ひて雉子をば、盗み去りし猫なりければ。黄金丸は大(おおい)に怒りて、一飛びに喰(くつ) てかかり、慌(あわ)てて柱に攀昇(よじのぼ)る黒猫の、尾を咬(くわ)へて曳きおろし。踏躙(ふみにじ)り噬(か)み裂きて、立在(たちどころ)に息の 根止(とど)めぬ。
 この時雌鼠は恐る恐る黄金丸の前へ這(は)ひ寄りて、慇懃(いんぎん)に前足をつかへ、数度(あまたたび)頭(こうべ)を垂れて、再生の恩を謝すほど に、黄金丸は莞爾(につこ)と打ち笑(え)み、「爾(なんじ)は何処(いずこ)に棲(す)む鼠ぞ。また彼の猫は怎麼(いか)なる故に、爾を傷(きずつ)け んとはなせしぞ」ト、尋ぬれば。鼠は少しく膝(ひざ)を進め、「さればよ殿(との)聞き給へ。妾(わらわ)が名は阿駒(おこま)と呼びて、この天井に棲む 鼠にて侍(はべ)り。またこの猫は烏円(うばたま)とて、この辺(あたり)に棲む無頼猫(どらねこ)なるが。兼(かね)てより妾に懸想(けそう)し、道な らぬ戯(たわぶ)れなせど。妾は定まる雄(おつと)あれば、更に承引(うけひ)く色もなく、常に強面(つれな)き返辞もて、かへつて他(かれ)を窘(たし な)めしが。かくても思切れずやありけん、今しも妾が巣に忍び来て、無残にも妾が雄を噬みころし、妾を奪ひ去らんとするより、逃げ惑ふて遂にかく、殿の枕 辺(まくらべ)を騒がせし、無礼の罪は許したまへ」ト、

・・・・こうしてネズミの阿駒(おこま)は、こがね丸に助けてもらうが、後に、こがね丸の宿敵のキツネの聴水(ちょうすい)をおびき寄せるための"天ぷら "になるために、自害して身を供す。

今昔物語 5.17 天竺の国王、鼠の護りに依りて合戦に勝つ語

 天竺にクツシャナ国という小国ではあるが豊かな国があった。国王は毘沙門天の額が左右に裂け、そこから生まれ出た人である。生まれた時から容姿端麗で、 乳母に預けて養ったが、乳も何も摂らない。このままでは死んでしまうので、その毘沙門天の前に行ってお願いした。
 するとこの毘沙門天の乳のあたりがにわかにうずたかく盛り上がった。その形は女の乳のように大きく高く膨らんでいる。この子が近づいて、手でこの乳の高 くなったところを掻き開けると、そこから乳がどんどん湧き出た。この子はそれを飲んで大きくなった。
 隣国に住む凶悪な者どもが百万人の軍勢を集め、この国に攻め込んだ。国王は驚き、四十万人の軍勢を率いてうち向った。その夜は敵と大きな塚を隔てて野営 する。敵の大軍に、国王は、どうしたらよかろうと歎いているところに、三尺ほどの金色のねずみが出て来て、何かを食って走っていった。国王は、このねずみ を見て、「そこなねずみ。お前は何者だ」と聞く。ねずみは「わたしはこの塚に住んでいるねずみです。この塚はねずみの塚と言います。わたしはねずみの王で す」と答えて走り去った。
 それを聞いた国王はこの塚の前に行き、「さきのねずみは、獣といえ、まぎれもなく神である。わたしはこの国の王である。ねずみの王もまたこの国に住んで いる。されば、このたびの合戦には力を貸してほしい。もし助力してくれたなら、毎年盛大な祭りを催して、国を挙げて崇める。さもなければ、この塚に火をつ けてことごとく焼き殺してしまうであろう」。といった。

 するとその夜の夢に金色のねずみが現われて、「わたしが加勢して必ず勝たせてあげましょう」という、と見るや目が覚めた。王は、夜明けとともに、敵陣に 襲い掛かった。
 敵方は、象に鞍を置かせようとあたりを見れば、ありとある武具、馬の腹帯といわず手綱といわず、あらゆるものがねずみに食いちぎられていた。
 百万人の軍勢はどうする術もなく逃げ出した。その後、毎年この墓において祭を催し、国を挙げて尊び崇めた。そこで国も平和に治まり、前にも増して楽しい 日々を送るようになった。以来、この国の人々はなにか願い事がある折、ここに来て祈願すると、何ひとつ叶えられないことはなかった。

・ネズミがかじって救う話
パンチャタントラ2 鴉と鼠と亀と鹿 (前半)
今昔物語6.09 不空三蔵、仁王呪を誦して験を現す語


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