ESOPONO FABVLAS.

 

ESOPONO FABVLAS.

458.

        Xixito, vmano coto.                                         22

  Aru vma vocanobeni dete cusauo famu tocoroni,
xixivo< coreuo mite curauo<to vomoyedomo, so<no<

459.
faxirizzuru naraba, aremo nigueo>zu. Xoxen buria
cuuo xite chicazzuco<zuruto vomoi, icanimo xizzu-
cani nhu<nanna furide vmano sobani ayunde qi, va-
reua conogoro ydo<uo qeico xita: sochiua itamu to-
coroga araba mixei, cusuriuo fodocoso<to yu< tocoro    05
de, vma cono facaricotouo suisat xite, sateua tenno
atayuru tocoro gia. Vare conofodo axini cuiuo fu
mitatete ayomucotomo canananu: fabacari naga-
ra, reo>gi xite cudasareito iyeba, itoyasui cotogia:
mazzu meo>to yu<fodoni, cataaxiuo agur(e)ba, xixi-       10
vo<furiaguete mirutocorouo manacoto voboxijata-
riuo chicarani macaxete xitatacani fumeba, saximo
nitaqei xixivo<mo manacoga curo<de, cocoro qiuo
vxinai, caxiconi cappato tauoretareba, sono aidani
vmaua farucani niguenobi, ya/ xitariyato azaqette         15
ytta.

        Xitagocoro.

  Tabacari vomotte fitouo taburacaxi, vonorega
yecouo tazzuneo> monoua, fitotabiua canarazu sono
batni auanuto yu< cotoua arumai.                               20


エソポのハブラス1.17 (458.22--459.20)

シシと、ウマのこと。

 あるウマ岡の辺に出て草を食むところに、シシ王 これを見て食らわうと思えども、「そうのう/走り出(づ)るならば、あれも逃ぎょうず。所詮武略をして近づこうずる」と思い、いかにも静かに柔軟(にゅうなん)な振りでウマの傍に歩んで来、「我はこの頃 医道を稽古した、そちは痛む所があらば見せい、薬を施そう」と言うところで、ウマこの謀(はかりこと)を推察して、「さては天の与ゆるところぢゃ。我このほど脚に杭を踏み立てて歩(あよ)むことも叶わぬ、憚りながら、療治して下されい」と言えば、「いと易いことぢゃ、まづ見ょう」と言うほどに、片脚を上ぐれば、シシ王振り上げて見るところを 眼(まなこ)とおぼしい辺りを力に任せてしたたかに踏めば、さしもに猛いシシ王も眼が眩うで、心(こころ)気を失い、かしこにかっぱと倒れたれば、その間にウマは遥かに逃げ延び、「やあしたりや」と嘲って行った。

    下心

 謀(たばか)りをもって人を誑かし、おのれが依怙を尋ねう者は、一度(ひとたび)は必ずその罰に遇わぬということはあるまい。


注:
459.08 ayomucotomo あよむことも

459.08 canananu かななぬ → canauanu かなわぬ(叶わぬ)


・類話などについて

新訳伊蘇普物語 上田万年

第八十一 馬と獅子

 ある獅子が、美事に肥(ふと)つた一頭の馬を見て、連(しきり)に其の肉が食いたくなり、捕える方法を種々(いろいろ)考えましたが、遂に一計を案じ、我わ近頃外国から帰つた医者であるが、経験に富んで居るから、如何なる病気も直ちに癒(なお)して見せると云つて方々え吹聴し、目的を達する機会を待つて居ました。すると、馬わ忽ち其と感づき、獅子の計(はかりごと)の裏を掻いてやろうと、何気ない体で訪ねて行(ゆ)き、自分わ足に棘が刺さつて跛(びつこ)になり、痛くて歩けぬから、一つ診てもらいたい、と頼み入れたところ、獅子わ早速承知して、其の足を見せよと云いますので、後肢を一本上に挙げ、獅子が、其の蹄を見る様子を装うて居る隙に乗じて、可厭(いや)と云うほど顔を蹴りました。有繋(さすが)の獅子も不意を喰つたのですから堪りません、其処に其のまま気絶して了いましたので、馬わ高く嘶き、そも心地よげに笑つて馳け去つたと云うことです。



 訓言 謀り過(すご)せば却つて目的を失う。

 解説 此の話わ、我々社会の初階級(かいきう)に能く有る、一種の人を説明してあります。其わ表面にわ奇麗な口をききながら、裏面(りめん)にわ随分汚い心を有(も)つて居る種類の人で、口前(くちまえ)わなかなか甘(うま)いが、為(す)る事わ辛く、人を担ぐために信用を買つておき、嘴で突つくために、翼で掩(おお)うと云うような陰険な遣方をするのです。しかし斯(かか)る人わ此の獅子の如く、自分の拵えた係蹄(わな)にかかり、又わ自分の弓で射殺されるような運に陥り勝(がち)のもので、もともと万能でない人間ですから、才を恃んで妄(むや)みに人を謀れば、其の結果わ却つて自分が虚に乗ぜられるのです。 
 
(馬とライオン) 
伊曽保 2.30 Caxton3.2  Ernest Griset p145  L'Estrange 37 (Rom)

タウンゼント 206.ロバとオオカミ

 ロバが草原で草を食んでいると、オオカミが近づいて来るのに気付いた。ロバはすぐに、足を痛めている振りをした。
 オオカミは、ロバになぜ足を引きずっているのかと尋ねた。するとロバは、垣根を抜けようとした時に、鋭い棘を踏んでしまったのだと答えた。そしてロバは、オオカミが自分を食べる時に、喉を痛めたりしないように、棘を抜いてくれるようにと頼んだ。
 オオカミはそれを承知すると、ロバの足を持ち上げた。そして、棘を見つけようと、全神経を集中させた。と、そのときロバは、蹄でもって、オオカミの歯を蹴飛ばした。そして、ぱっか、ぱっかと逃げて行った。
 オオカミは、独りごちた。
「こんな目に遭うのも当然だ。俺はなぜ、医術を施そうとしたのだ? 親爺は、俺に屠殺の仕事しか教えなかったというのに……」

(ロバとオオカミ)
Perry187 Chambry281  Babrius122  La Fontaine5.8 L'Estrange 36
TMI. K0566, K1121  Type 47B,  122J   (Aesop)

Ernest Griset p174 狐と狼と馬

狐は、草原で草を食べている馬を初めて見て、知り合いの狼のところへすぐさま駆けていった。そして、その動物について説明をした。
「彼奴は多分美味いご馳走になるよ」狐が言った。「うまい具合に幸運が舞い込んできた」
  そこで彼らは急いで馬の所へとやって来た。馬は、頭を上げようともせずに、こんな怪しい風体の者たちと、挨拶を交わすのも面倒だという面もちだった。
「ご機嫌いかがですか?」狐が言った。「ここにおります、あなたの下僕であります我々に、輝かしいお友達方にもその高貴さが知れるあなた様のお名前をお教え願えればこれほどの幸せはございません」
  この馬は、目先が利かぬ者ではなかったので、「自分の名前は、蹄に書いてある」と言った。
「それは素晴らしい」狡賢い狐は、即座に何かの罠の臭いをかぎ取ってこう答えた。「しかし、私の両親は貧しく、私の教育費が払えませんでした。ですから、私は字が全く読めないのです。ですが、ここにおります狼氏は、大変立派な家柄で、読み書きが出来るばかりか、溢れんばかりの教養を身につけているのです」
  狼は、お世辞に気をよくして、馬が蹄を上げると、知ったかぶりして、それを調べようと出張って行った。こうして狼が十分に近づくと、馬はやにわに蹴飛ばした。狼は地面に仰向けに倒れ、顎は砕け血が流れた。
「狼さんや」狐が笑いながら叫んだ。「もう、名前を聞く必要はなくなったね。だって、目の下にそんなにくっきりと書いてもらったのだからね」
Perry693 Caxton5.01 La Fontaine12.17  狐ラインケ2.6 TMI.J1608 Type47E

ペリー 638 お墨付きを持つロバとキツネとオオカミ

ライオンが、全ての動物たちを召集した。そして皆が集まった時、ライオンは誰か出席しなかった者はいないかと尋ねた。「ロバが、よく肥えた牧草地で贅沢三昧食べているので、ここに来ていません」と答える者があった。彼を連れてくるために、議会の要請に基づいて、ライオンは力の強い動物としてオオカミ、そして抜け目のない動物としてキツネを使わした。彼らはロバの許へやって来ると、「他の動物のように、主人のお触れに恭しく従って、自ら姿を見せなければならない」と言った。するとロバは彼らにこう言って答えた。
「私は全ての禁止事項、また、如何なる布告の命をも免れるというお墨付きに守られているのだ」
 使いの二人は、そのお墨付きを読みたいと言った。ロバはそれを彼らに認めると、二人はどちらがそれを読むかで口論になったが、キツネが読むことで決着した。キツネはロバにお墨付きを見せてくれるようにお願いした。するとロバはこう言った。
「それは、私の右の蹄に書いてあります。持ち上げて読んで下さい」
キツネが近づくと、ロバは蹄を蹴りあげキツネの両目を潰した。
これを見てオオカミは、用心深くこう述べた。
「皆より、経験が豊かであると知られている書記たちは、それ故に、戦闘の際に、慎重さを欠くものだ」
Odo of  Cheriton  TMI.J1608 Type47E

日本昔話通観インデックス 565 狐と熊

熊が開墾し狐が種を盗んできて、熊は作物の地上の部分を取り、狐が地下の部分を取る、と相談し、狐は大根をまき収穫をひとり占めにする。つぎに、熊が作物の地下の部分を取り、狐は地上の部分を取る、と相談し、狐はいちごを植え収穫をひとり占めにする。熊が蜂蜜を取りにいき、蜂に刺されたすきに、ついていった狐が蜂蜜を失敬する。熊が狐にごちそうし、馬を捕らえるには、眠っている馬の尻尾と自分の尻尾を固く結び、後ろ足に噛みつくとよい、と教えると、狐は教えられたとおりに、馬に蹴られて死ぬ。

カンタベリー物語1p181 狼と狐と牝馬 岩波文庫

「一番偉い学者が一番賢いとは限らんからねえ」と、昔、そんなふうに狼に牝馬が言ったそうじゃないか。あいつらの計略は何の値打ちもありゃしない」


伊曽保物語 3.7 狼夢物語の事

ある時、狼、夢に、高き位に住してあくまで食すと見たりける明日、狼山を出るとき、道辺にイノシシのはらわたあり。「すはや、めでたし。はやえじきのありけるよ」と、喜びさかへけるが、「いや/\これは腹の毒なり。よきゑじきこそは食わめ」とて、そこを過ぎて行ぬ。ある山のそばに、子を連れたる馬ありけり。狼此由を見て、「是こそよきゑじきなれ。食わばや」と心得て馬に向かつて申けるは、「汝が子をばわがゑじきとなすべし、心えよ」と言ひければ、馬こたへて云、「ともかくも抑にこそは従はめ」とて、ゐたりけるが、馬、狼に申けるは、「承候へば、外境の上手と申。われ此ほど足に杭(くいぜ)を踏み立てゝ候へば、おそれながら御めにかけたし」と申。「やすき事」といふ程に、馬片足をもたげて、「これを見給へ」と云ければ、狼うち仰向(あふのひ)て見ける所を、きしより下に踏み落とし、わが子を連れて帰へりけり。
・・・・・・・・・・・・
J2066.4 狼は他の戦利品を期待して、塩漬け肉(その他)を馬鹿にする。後悔する。

Type47B  馬は狼の歯を蹴る。 狼はそのような攻撃を予期できなかった。

K1121 狼(ライオン)は、馬のすぐ近くに近づき過ぎて、顔を蹴られる。

K579.5.1 狼は仔羊を食べる前に審判をする。 仔羊たちは、草原の両端へ行き狼に突進して狼を殺す。

K1121.2 狼が豚の子供たちに洗礼を施すために近づいて来た時、豚は狼を川の中へ蹴飛ばす。こうして彼女は子供たちを助ける。

Type122C K561.2 羊は狼が歌うように説得する。 犬が呼び出される。


外境(げきょう) 外科医

Perry699 Caxton5.10  スペイン民話集 狼にとって食べ物のあたるよい日

パンチャタントラ1.04.2 雄羊の闘いとジャッカル  田中於莵弥・上村勝彦訳 大日本絵画

 デーヴァシャルマンは弟子の従順な性質に心の中で満足し、すっかり信用して坐りこんでいると、金色の毛で被われた羊の群の中で雄羊が格闘しているのが見えた。二匹の羊は猛り立って遠く離れてはまた近づき、額で打ち合って沢山の血を流した。
 すると一匹のジャッカルが舌なめずりをしてその格闘の場へやってきて、血を味わった。デーヴァシャルマンはそれを見て考えた。
 『ああ、このジャッカルは愚かだな。他のものの争いの場にはいれば、死ぬのは必定だ、と思う』
 ジャッカルは血をなめるのに夢中になって、頭をぶつけあっている(二匹の羊の)間にはいりこんだので、死んでしまった。 
カリーラとディムナ 修道僧と狐と娼婦と床屋の妻  TMI. K579.5.1

Ernest Griset p170 驢馬に挑む猪

猪と驢馬の間で激しい言葉の応酬があった。そして、更に言い争いは続いた。自分の牙に誇りを持っていた猪は、驢馬の頭と自分の頭を比べて、戦いに自信を持った。
  戦いの時がやって来た。戦士は共に近づいた。猪は驢馬に突進した。すると、驢馬は突然くるりと背を向けると、蹄に全部の力を込めて、猪の顎を正確に蹴り飛ばした。猪は再度よろめきながら言った。
「まさか、後ろから攻撃してくるとは、誰も予測できまいて」


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