古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 とも耳尓も徒をあて於こなふわ連も/\とか路
02 き丹も津をあらそひと利て古連をも津こゝ尓食物
03 を入たるも能あ利介利そ能於もき尓於それて古連
04 をもつ物なしさら八とていそ本ち須尓を与八須
05 な尓事も殿の御本うこ{う}奈ら八とて古連をも津楚
06 の日乃をも耳いそ保尓すきたるもの奈しと皆人
07 いひ介利日可須へてゆく本と尓こ能志き物をつ年
08 尓もちゆ可流可ゆへ尓日尓そへて加路くな利遣利
09 者て尓盤いと加累き尓も津もちて介利あ津八連加
10 しこ支心あて可那とてそ年三給ふ人々あ利介利
11   第三  柿を登きやくする事

【イソホ 上 四】

12 あ流時志屋んとの毛とへ可支を於くる人あ利介利
13 可能志よ志うら此柿を具い徒くして伊曽保かふし
14 た利介累婦とこ路尓ひと川ふ多つをし入て可連に
15 なんお保せ遣流屋ゝあつて乃ち志やむと加の可き
16 をこひい多さるをの/\志ら須と答しやむとあ
17 屋しみたつ年け連八をの/\一くち尓申遣る八
18 そ能可支をはい楚本こそ志利侍らめ登いふさら八
19 とてい楚保をめしい多した徒年給ふに阿む乃古と
20 くふと古路耳可支あ利あは屋とこ連をきうめい
21 する尓い楚保申遣流八さいくわの可連加多く候志
22 加利ともそ連可し申さん事を八う者いら尓も仰
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 ともににもつをあておこなふわれも/\とかろ
02 きにもつをあらそひとりてこれをもつこゝに食物
03 を入たるものありけりそのおもきにおそれてこれ
04 をもつ物なしさらはとていそほちすにをよはす
05 なに事も殿の御ほうこ{う}ならはとてこれをもつそ
06 の日のをもにいそほにすきたるものなしと皆人
07 いひけり日かすへてゆくほとにこのしき物をつね
08 にもちゆかるかゆへに日にそへてかろくなりけり
09 はてにはいとかるきにもつもちてけりあつはれか
10 しこき心あてかなとてそねみ給ふ人々ありけり
11     第三  柿をときやくする事

【イソホ 上 四】

12 ある時しやんとのもとへかきをおくる人ありけり
13 かのしよしうら此柿をくいつくして伊曽保かふし
14 たりけるふところにひとつふたつをし入てかれに
15 なんおほせけるやゝあつてのちしやむとかのかき
16 をこひいたさるをの/\しらすと答しやむとあ
17 やしみたつねけれはをの/\一くちに申けるは
18 そのかきをはいそほこそしり侍らめといふさらは
19 とていそほをめしいたしたつね給ふにあむのこと
20 くふところにかきありあはやとこれをきうめい
21 するにいそほ申けるはさいくわのかれかたく候し
22 かりともそれかし申さん事をはうはいらにも仰
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