古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 申け連八さら八とて志屋んとふ路にいら累し可
02 累所尓ふろ丹入遣流人いくらといふそ能可須を
03 志ら春志屋んといそ本をめして仰遣る八汝な尓の
04 ゆへを毛つて可ふ路尓はひと一人といひ介累そ登
05 とひ給へ八いそ本答云先尓ふ路乃門尓出い利にさ
06 八利須るいしあ利介利人あま多是に奈屋まさ累ゝ
07 とい遍とも古連をのそくそれよ利して出い利平案
08 尓候間可能ひと一人と申候登こ多へ遣るな利
09   第七  志屋ん登うし本のまんとけい屋く候事
10 あ流時志屋んと酒尓酔遣るうち尓こゝ可しこさ満
11 よふ所尓あ流人志屋んとを佐ゝへてい者く御辺八

【イソホ 上 八】

12 大海乃う志本をの三津くし給八んやいなやととへ
13 八屋すく里やうちやう須可能ひと可さねてい者く
14 もし乃三たま八須八な尓古とを可あ多へ給ふへ幾
15 屋といふ志屋むとのい八具もし乃三そんするなら
16 八王可一世きを御辺耳奉らんとけい屋く須阿な
17 い三し此事た可へ給ふなと申け連八い佐ゝ可た
18 可ふ事あるへ可ら須とてわ可家尓加へ利前後を
19 志ら須ゑひ婦世利さめてのちいそ本申介流八い満
20 まて八こ能家の御主尓てわ多ら世給ひけ連とあ須
21 加ら八い可ゝ奈ら世給ふへくやそ能故八さ支に人登
22 御けいや具なされし八大海乃う志本をの三津くし
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 申けれはさらはとてしやんとふろにいらるしか
02 る所にふろに入ける人いくらといふそのかすを
03 しらすしやんといそ本をめして仰けるは汝なにの
04 ゆへをもつてかふろにはひと一人といひけるそと
05 とひ給へはいそほ答云先にふろの門に出いりにさ
06 はりするいしありけり人あまた是になやまさるゝ
07 といへともこれをのそくそれよりして出いり平案
08 に候間かのひと一人と申候とこたへけるなり
09   第七  しやんとうしほのまんとけいやく候事
10 ある時しやんと酒に酔けるうちにこゝかしこさま
11 よふ所にある人しやんとをさゝへていはく御辺は

【イソホ 上 八】

12 大海のうしほをのみつくし給はんやいなやととへ
13 はやすくりやうちやうすかのひとかさねていはく
14 もしのみたまはすはなにことをかあたへ給ふへき
15 やといふしやむとのいはくもしのみそんするなら
16 はわか一せきを御辺に奉らんとけいやくすあな
17 いみし此事たかへ給ふなと申けれはいさゝかた
18 かふ事あるへからすとてわか家にかへり前後を
19 しらすゑひふせりさめてのちいそほ申けるはいま
20 まてはこの家の御主にてわたらせ給ひけれとあす
21 からはいかゝならせ給ふへくやその故はさきに人と
22 御けいやくなされしは大海のうしほをのみつくし
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