古活字版 伊曽保物語 変体仮名 01 事限なし才智八是くち世ぬたからとそみえ遣る 02 十八 伊曽保ようしを佐多むる事 03 さる本と尓いそ本い三し具さ可へけ連共年多け 04 よ八ひ於と路ゆる尓いたるまて実子奈しさるによ 05 つてえうぬ須といふさふらひを屋し奈ひてわ可跡 06 を徒可世んあ流ときえうぬ須お本起なる罪科あ利 07 介利心尓思ふやう此事いそ保志ら累ゝなら八たち 08 まち国王へ楚うもんしてい可なる流さい尓可於こ 09 な八連んと思詮須る所たゝ伊楚保をうしな者八や 10 登思ふ心出来て保う志よを登ゝのへ我おやいそ保 11 古そ里くう累春の帝王尓心をあは世須てに敵登満 【イソホ 上 廿五】 12 可利な利候と楚うしけ連共御門あへて志んし 13 給八須可流可ゆへ耳えうぬ春二たひ本う志与を 14 徒く里てゑいらん尓楚なふ御門此由御らんあ川て 15 さて八う多可ふ所奈しいそ幾ちう世んとてゑ里見 16 本といふ志ん可尓於本世ていそ本をちうすへ支由 17 里ん介んあ流ゑ里み本勅定乃む年を承ていそ本の 18 たちへをしよ世則い曽保を可ら免登徒天須て尓 19 ちう世んとした利遣る可よく/\心に思やう世に 20 加くれ奈支才仁をうしな八んも心うしたとひ王可 21 命八春徒るともた春遣八やと思ひ閑多八ら尓ふ流 22 支く王ん可くあ利介流尓いそ本を於し入てわ可 |
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名 01 事限なし才智は是くちせぬたからとそみえける 02 十八 いそほようしをさたむる事 03 さるほとにいそほいみしくさかへけれ共年たけ 04 よはひおとろゆるにいたるまて実子なしさるによ 05 つてえうぬすといふさふらひをやしなひてわか跡 06 をつかせんあるときえうぬすおほきなる罪科あり 07 けり心に思ふやう此事いそほしらるゝならはたち 08 まち国王へそうもんしていかなる流さいにかおこ 09 なはれんと思詮する所たゝいそほをうしなははや 10 と思ふ心出来てほうしよをとゝのへ我おやいそほ 11 こそりくうるすの帝王に心をあはせすてに敵とま 【イソホ 上 廿五】 12 かりなり候とそうしけれ共御門あへてしんし 13 給はすかるかゆへにえうぬす二たひほうしよを 14 つくりてゑいらんにそなふ御門此由御らんあつて 15 さてはうたかふ所なしいそきちうせんとてゑりみ 16 ほといふしんかにおほせていそほをちうすへき由 17 りんけんあるゑりみほ勅定のむねを承ていそほの 18 たちへをしよせ則いそほをからめとつてすてに 19 ちうせんとしたりけるかよく/\心に思やう世に 20 かくれなき才仁をうしなはんも心うしたとひわか 21 命はすつるともたすけはやと思ひかたはらにふる 22 きくわんかくありけるにいそほをおし入てわか |
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