古活字版 伊曽保物語 変体仮名 01 あら春 02 羊可須於本け連八そ能ひまいく八く乃つ井へそや 03 といひて又祢むるそ能とき国王け支里んあ川てい 04 楚保をいさめ給ふ汝可春いめんらう世き也語八多 05 せ登里ん介んあ連八いそ本於それ/\申介流八千 06 五百疋の羊を 07 こくいく八く可あらんそ能間に祢む里候と申け 08 連八国王大き尓ゑい可んあ津て汝可才覚者可利加 09 多し御さんあ連とてい登満をこふ於加しくも又 10 可ん世いも婦可ゝ里介利 11 五 加く志やうふ志んの事 【イソホ 中 六】 12 13 よ世汝ら可心に於井て思ふふしんあら八此いそ 14 保耳尋よとの給へ八ある人春す三出て申遣流八 15 あ流からん乃中尓八しら一本あ利其柱のうへ尓十 16 二乃里あ利楚乃さとのむな木丗あ利可能ひと川の 17 八しらさう屋く二ひ支徒年にの本利く多累事い 18 可ん伊曽保答云いと屋須起事尓て候わ連ら可く 19 尓ゝ八於さ奈支ものまて毛是を志流古と尓候ゆへ 20 い可んとな連八大加らんとは古の可いの事な利 21 一本乃八しらとは以ち年ん乃事な利十二里と八十 22 二可月の事な利三十乃む奈木と八丗日乃事 |
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名 01 あらす 02 羊かすおほけれはそのひまいくはくのつゐへそや 03 といひて又ねむるそのとき国王けきりんあつてい 04 そほをいさめ給ふ汝かすいめんらうせき也語はた 05 せとりんけんあれはいそほおそれ/\申けるは千 06 五百疋の羊を 07 こくいくはくかあらんその間にねむり候と申け 08 れは国王大きにゑいかんあつて汝か才覚はかりか 09 たし御さんあれとていとまをこふおかしくも又 10 かんせいもふかゝりけり 11 五 かくしやうふしんの事 【イソホ 中 六】 12 13 よせ汝らか心におゐて思ふふしんあらは此いそ 14 ほに尋よとの給へはある人すすみ出て申けるは 15 あるからんの中にはしら一本あり其柱のうへに十 16 二の里ありそのさとのむな木丗ありかのひとつの 17 はしらさうやく二ひきつねにのほりくたる事い 18 かん伊曽保答云いとやすき事にて候われらかく 19 にゝはおさなきものまても是をしることに候ゆへ 20 いかんとなれは大からんとはこのかいの事なり 21 一本のはしらとはいちねんの事なり十二{の}里とは十 22 二か月の事なり三十のむな木とは丗日の事 |
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