古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 そ能儀可那八しな登ゝい可利介れ八於とこわら徒て
02 い八く介ふ汝かへら流へしと思ひ侍連八そ能よ路
03 こひのため尓可くめ津らし支物を可いもと無ると
04 いひて又い者具こ能八可利事八いそ本のさいかく
05 な利とそよ路こひ介流それよ利いそ本八えし徒と
06 乃御門乃御(いとま)を給八利て本こくへ可へ利介累時御
07 屋くそく乃本う路くをもと利てい多連る古連尓与
08 つて御門大き尓御感あ利そ能外ゑ志津と尓てなし
09 遣流所乃古と八利ともこ満/\登かた利け連八誠
10 に古のいそ本八たゝひととも於本衣ぬもの可奈と
11 人々申あへ利介利

【イソホ 中 十一】

12    九  伊曽保里ん志う耳於ゐて鼡蛙乃た
13       とへをいひて於八流事
14 去程丹いそ保里くう流春帝王尓も御い登満をたま
15 八津て諸国修行と楚心さし遣流こゝにけ連しや
16 のく尓ゝいた利諸人尓よき道ををしへけ連八人々
17 多つと見阿へ里又楚のくに乃閑多八らて流保須と
18 いふ嶋尓わ多つて我道を教遣る耳楚乃所の心悪
19 にき八ま利一加う古連をもちい須いそ本ち可ら於
20 よ八須可へらんと須る時尓人々ひやう儀して云此
21 者を外国へ可へ須なら八この嶋乃阿利さ満をそし
22 里なん春可連可荷物尓黄金をい連道尓て於津可け
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 その儀かなはしなとゝいかりけれはおとこわらつて
02 いはくけふ汝かへらるへしと思ひ侍れはそのよろ
03 こひのためにかくめつらしき物をかいもとむると
04 いひて又いはくこのはかり事はいそほのさいかく
05 なりとそよろこひけるそれよりいそほはえしつと
06 の御門の御(いとま)を給はりて本こくへかへりける時御
07 やくそくのほうろくをもとりていたれるこれによ
08 つて御門大きに御感ありその外ゑしつとにてなし
09 ける所のことはりともこま/\とかたりけれは誠
10 にこのいそほはたゝひとともおほえぬものかなと
11 人々申あへりけり

【イソホ 中 十一】

12    九  伊曽保りんしうにおゐて鼡蛙のた
13       とへをいひておはる事
14 去程にいそほりくうるす帝王にも御いとまをたま
15 はつて諸国修行とそ心さしけるこゝにけれしや
16 のくにゝいたり諸人によき道ををしへけれは人々
17 たつとみあへり又そのくにのかたはらてるほすと
18 いふ嶋にわたつて我道を教けるにその所の心悪
19 にきはまり一かうこれをもちいすいそほちからお
20 よはすかへらんとする時に人々ひやう儀して云此
21 はを外国へかへすならはこの嶋のありさまをそし
22 りなんすかれか荷物に黄金をいれ道にておつかけ
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