古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 流乃古とくに我をい満しめ給ふな利志か利とい
02 へともとひ登なる八ひらう尓や乃えし津との国王
03 よ利さ多めて(志ま)を世めら流へし登申介れ八きゝも
04 あへ須八うち屋く婦ちんのや徒八ら可天下むさう
05 の才人を可ゝたる山のい者本よ利と徒て下尓於し
06 をと春其時いそ本者てに遣流と可やあん乃古と具
07 西国(さいこく)帝王(てい王う)よ利武士(ぶし)(お本せ)て可能嶋をせめら連介流
08 それよ利して可能いそ本可物語を世尓徒多へ侍也
09    十  いそ本物乃たとへを飛幾遣る事
10 津ら/\人間乃阿利さ満をあん須る耳(いろ)尓めて
11 ()尓そめ遣流事をもととしてよき道を志流古と

【イソホ 中 十三】

12 なし佐連八こ能ま幾物を一(本ん)乃うへ()尓は必花実(か奈ら春者奈さき)
13 あ利(者奈)色香(いろか)をあら八須物な利(さく)八そ能(まこと)をあら
14 八世利され八庭鳥(に王とり)耳奈そらへてそ能古とを志流
15 遍し庭鳥([にわと]り)ち里あく多丹う徒もれてゑし支をもと
16 むる所尓(ところに)い登めてた()玉を可支い多世里庭と利加
17 つて古連をもちい須ふ三の介てをの連可え志きを
18 もとむ()の古と具あや免も志らぬひと尓盤たゝ庭
19 と利耳古となら須たま乃ことくなるよ幾道を八
20 すこしも(やう)須あく多奈る色可尓([そ])三て一(せう)をくら
21 春も能な利とそみえ侍利介累
22    十一  狼とひ徒しの事
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 るのことくに我をいましめ給ふなりしかりとい
02 へともとひと(しま)をせめらるへしと申けれはきゝも
03 よりさためて(しま)をせめらるへしと申けれはきゝも
04 あへすはうちやくふちんのやつはらか天下むさう
05 の才人をかゝたる山のいはほよりとつて下におし
06 をとす其時いそほはてにけるとかやあんのことく
07 西国(さいこく)帝王(ていわう)より武士(ぶし)(おほせ)てかの嶋をせめられける
08 それよりしてかのいそほか物語を世につたへ侍也
09    十  いそほ物のたとへをひきける事
10 つら/\人間のありさまをあんするに(いろ)にめて
11    ()にそめける事をもととしてよき道をしること

【イソホ 中 十三】

12 なしされはこのまき物を一(ほん)のうへ()には必花実(かならすはなさき)
13 あり(はな)色香(いろか)をあらはす物なり(さく)はその(まこと)をあら
14 はせりされは庭鳥(にわとり)になそらへてそのことをしる
15 へし庭鳥([にわと]り)ちりあくたにうつもれてゑしきをもと
16 むる所尓(ところに)いとめてた()玉をかきいたせり庭とりか
17 つてこれをもちいすふみのけてをのれかえしきを
18 もとむ()のことくあやめもしらぬひとにはたゝ庭
19 とりにことならすたまのことくなるよき道をは
20 すこしも(やう)すあくたなる色かに([そ])みて一(せう)をくら
21 すものなりとそみえ侍りける
22    十一  狼とひつしの事
中目録1  戻る  次へ
著作権はhanamaが有します。


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送