古活字版 伊曽保物語 変体仮名 01 十四 師子王羊牛野牛乃事 02 あ流時志ゝ王う羊牛野牛乃四津山中をとも奈ひ 03 ゆくに以乃しゝ尓行あひ則是をこ路須其四徒の 04 えたをわけてとらんとすしゝ王う佐ゝへて申介流 05 八わ連け多物乃王た利そ能とくにま津えたひと川 06 わ連尓えさ世よ又我力いせい世耳すく連利汝ら 07 にすくれて加介利満八津てこ連を古路春それ尓よ 08 徒天えたひと川えさせよ今ひと徒乃阿ひ乃こ流え 09 たをはた連尓てもあ連手を可け多らんも能八わ可 10 敵たるへし古連耳与つて各々む奈しく満加利か 11 へ流そ能古とく人八多ゝわ連尓ゝたるも能登とも 【イソホ 中 十六】 12 なふへし我よ利うへなる人ととも奈へはい多徒可 13 八しき事乃三あつて楚のとくひと津もな支物な利 14 十五 15 あ流 16 あ多へんといふさ利な加らとて 17 て古連をとふに学<者>たとへを毛つてい八くさ連八 18 人間天道にあふき申介流八日里ん妻をもたぬやう 19 に者可らひ給へと以ふ天道い可尓登とひ給へ八人間 20 答云日里んたゝひと津有さへえんてんの比八あ津 21 さを 22 里そこなふ |
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名 01 十四 師子王羊牛野牛の事 02 ある時しゝわう羊牛野牛の四つ山中をともなひ 03 ゆくにいのしゝに行あひ則是をころす其四つの 04 えたをわけてとらんとすしゝわうさゝへて申ける 05 はわれけた物の王たりそのとくにまつえたひとつ 06 われにえさせよ又我力いせい世にすくれり汝ら 07 にすくれてかけりまはつてこれをころすそれによ 08 つてえたひとつえさせよ今ひとつのあひのこるえ 09 たをはたれにてもあれ手をかけたらんものはわか 10 敵たるへしこれによつて各々むなしくまかりか 11 へるそのことく人はたゝわれにゝたるものととも 【イソホ 中 十六】 12 なふへし我よりうへなる人とともなへはいたつか 13 はしき事のみあつてそのとくひとつもなき物なり 14 十五 15 ある 16 あたへんといふさりなからとて 17 てこれをとふに学者たとへをもつていはくされは 18 人間天道にあふき申けるは日りん妻をもたぬやう 19 にはからひ給へといふ天道いかにととひ給へは人間 20 答云日りんたゝひとつ有さへえんてんの比はあつ 21 さを 22 りそこなふ |
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