古活字版 伊曽保物語 変体仮名 01　くら井に有といふ共下らう乃も能を阿な徒る事 02　な可れうゐむ志やう乃ならひ介ふ八人のうへあ須 03　八我身乃うへと志流へし一たんのゑいく王耳本 04　こつて人越あやしむる事な可連 05　　　　丗三　　鳥け多ものと多ゝ可ひ乃事 06　有時(あるとき)鳥(とり)けたも能と須て尓たゝ可ひに於よふと利能 07　云いくさ尓満介て今八可うよとみえ介流ときかう 08　も利畜類尓こしらへ可へ流鳥ともう連へて云可連 09　ら可古とき乃物さへけたも乃耳く多里ぬいま八 10　世ん可多なしと可奈しむ所尓鷲(わし)申介流八奈尓事 11　を奈けく楚わ連この陣尓あらん本と八たのもしく 【イソホ　中　丗二】 12　思へといさめて又気たものゝちん尓をしよ世この 13　多ひ八と利乃いくさよ可んめ連た可ひ尓く八本く 14　志てん介利そ能時と利とも申介流八さても加う 15　も利八二心あ利遣る事い可なるさいく八を可あ多 16　へんといふ中耳こらう能鳥あへて申介流八 17　あ連程乃物をいましめてもよし奈し所詮介ふよ利 18　してと利のまし八利をなすへ加ら須八く日尓者い 19　く王い須る事奈加連といましめら連てと里の徒者 20　さを者幾とられ今八志ふか見乃やふ連をきてやう 21　／＼日暮尓さし出介利そ能ことく人毛志多し支 22　中をすてゝむ屋くの物登く三する事な可連六

古活字版 伊曽保物語　現字体仮名 01　くらゐに有といふ共下らうのものをあなつる事 02　なかれうゐむしやうのならひけふは人のうへあす 03　は我身のうへとしるへし一たんのゑいくわにほ 04　こつて人をあやしむる事なかれ 05　　　　丗三　　鳥けたものとたゝかひの事 06　有時(あるとき)鳥(とり)けたものとすてにたゝかひにおよふとりの 07　云いくさにまけて今はかうよとみえけるときかう 08　もり畜類にこしらへかへる鳥ともうれへて云かれ 09　らかこときの物さへけたものにくたりぬいまは 10　せんかたなしとかなしむ所に鷲(わし)申けるはなに事 11　をなけくそわれこの陳にあらんほとはたのもしく 【イソホ中　丗二】 12　思へといさめて又けたものゝちんにをしよせこの 13　たひはとりのいくさよかんめれたかひにくはほく 14　してんけりその時とりとも申けるはさてもかう 15　もりは二心ありける事いかなるさいくはをかあた 16　へんといふ中にこらうの鳥あへて申けるは 17　あれ程の物をいましめてもよしなし所詮けふより 18　してとりのましはりをなすへからすはく日にはい 19　くわいする事なかれといましめられてとりのつは 20　さをはきとられ今はしふかみのやふれをきてやう 21　／＼日暮にさし出けりそのことく人もしたしき 22　中をすてゝむやくの物とくみする事なかれ六

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