古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 親ふ案奈れ八天道尓も八津連た利とみえた利
02    丗四  可能志ゝ乃事
03 あ流とき可能志ゝ河乃本と里耳いてゝ水を乃三
04 介流時汝可徒乃ゝ可け水にう徒天みえ介れ八此徒の
05 乃あ利さ満を見てさても王可いたゝ支遣る津乃八
06 萬のけ多も能乃中耳又なら婦物あ流へ可ら須と
07 可津八加うまんの於もひを奈世利又わ可四つ足の
08 可けみつそこにう徒ていとたよ利なく本そくして
09 志可もひ津め二徒耳わ連多利又志ゝ心耳思ふ
10 やうつの八めてた婦侍連とわ可四津の足八う登
11 ましけ奈利と思ひぬる所丹こゝ路よ利人の声本の

【イソホ 中 丗三】

12 可尓聞え其外犬乃声も志遣利是によてかの志々
13 山中に尓け入阿ま利丹あ者てさ八く程尓あ流木の
14 ま多にをの連可津のをひき可けて志多へ婦ら里と
15 さ可利尓介利ぬ可ん/\とす連ともよし奈し志々
16 心尓思ふやうよしなきたゝいま乃わ可心やい三し
17 具本こ利介流徒乃も我あとになつてうとんして四
18 つのえたこそ我た春けなる物をとひと利古として
19 思ひ多へぬそ能古とく人もま多是尓可はら須い川
20 き可しつ支遣流物八あ多とな徒てうとんし志利
21 そけぬるもの八我た春けとなる物をと古うく王い
22 する事古連あ利遣流物奈利
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 親ふ案なれは天道にもはつれたりとみえたり
02    丗四  かのしゝの事
03 あるときかのしゝ河のほとりにいてゝ水をのみ
04 ける時汝かつのゝかけ水にうつてみえけれは此つの
05 のありさまを見てさてもわかいたゝきけるつのは
06 萬のけたものの中に又ならふ物あるへからすと
07 かつはかうまんのおもひをなせり又わか四つ足の
08 かけみつそこにうつていとたよりなくほそくして
09 しかもひつめ二つにわれたり又しゝ心に思ふ
10 やうつのはめてたふ侍れとわか四つの足はうと
11 ましけなりと思ひぬる所にこゝろより人の声ほの

【イソホ 中 丗三】

12 かに聞え其外犬の声もしけり是によてかのしゝ
13 山中ににけ入あまりにあはてさはく程にある木の
14 またにをのれかつのをひきかけてしたへふらりと
15 さかりにけりぬかん/\とすれともよしなししゝ
16 心に思ふやうよしなきたゝいまのわか心やいみし
17 くほこりけるつのも我あとになつてうとんして四
18 つのえたこそ我たすけなる物をとひとりことして
19 思ひたへぬそのことく人もまた是にかはらすいつ
20 きかしつきける物はあたとなつてうとんししり
21 そけぬるものは我たすけとなる物をとこうくわい
22    する事これありける物なり
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