古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 そ能古とく人としても今まて志多し支中を春てゝ
02 志多可ふへ幾も能尓し多可はされ八天道尓もそむ
03 き尓んあひ尓も八津連なん春可流可故尓古とわさ
04 丹云鳩を尓くみ満め徒くらぬと可や
05    丗七  人と路者の{乃}事
06 あ流人[驢]馬尓荷を於ほ世てゆくに此路者屋ゝも春
07 連八行なつむ事有介利こ能人き徒く王い奈利
08 とてい多くむちをお本世介れ八路は申遣流八加ゝ流
09 うきめにあ八んよ利八志可したゝ志那者やとそ申
10 介流可能人奈越い多くいましめて於ひや累本と丹
11 行徒可連てつ井尓命於八利ぬ可能人こゝ路に思ふ

【イソホ 中 丗六】

12 やう加ゝ流し由くせ津た奈支物を八そ能可はまて
13 もう地いましめてとて太鼓耳は里て者ちをあて
14 介利其古と具人の世にあ流事毛い佐ゝ可能なん
15 可ん奈れ八とて志なん登祢可ふへ可らすな尓し可
16 命乃於八利をま多春身を奈けなんと須る事八い多
17 つて婦可支罪科たるへし古連を徒ゝしめ
18    丗八  狼と八須と累乃事
19 あ流狩人お保可め可利行遣るにこの狼有木可け
20 耳可く連於連利志可流を八須とる見徒遣て遣利
21 それ尓よてこの狼八須と流尓む可津て申遣流八
22 我命をた春け給へひ多すらたのむそれ八八須と利
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 そのことく人としても今まてしたしき中をすてゝ
02 したかふへきものにしたかはされは天道にもそむ
03 きにんあひにもはつれなんすかるか故にことわさ
04 に云鳩をにくみまめつくらぬとかや
05    丗七  人とろはの{の}事
06 ある人[驢]馬に荷をおほせてゆくに此ろはやゝもす
07 れは行なつむ事有けりこの人きつくわいなり
08 とていたくむちをおほせけれはろは申けるはかゝる
09 うきめにあはんよりはしかしたゝしなはやとそ申
10 けるかの人なをいたくいましめておひやるほとに
11 行つかれてつゐに命おはりぬかの人こゝろに思ふ

【イソホ 中 丗六】

12 やうかゝるしゆくせつたなき物をはそのかはまて
13 もうちいましめてとて太鼓にはりてはちをあて
14 けり其ことく人の世にある事もいさゝかのなん
15    かんなれはとてしなんとねかふへからすなにしか
16 命のおはりをまたす身をなけなんとする事はいた
17 つてふかき罪科たるへしこれをつゝしめ
18    丗八  狼とはすとるの事
19 ある狩人おほかめかり行けるにこの狼有木かけ
20 にかくれおれりしかるをはすとる見つけてけり
21 それによてこの狼はすとるにむかつて申けるは
22 我命をたすけ給へひたすらたのむそれははすとり
注:中36.06 [驢]は、「馬」偏に「戸」

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