古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 そ能ことく我敵と於も八んものゝいふ事を八よく
02 思案して志多可ふへしあはてゝ同心世は可能狼可
03 わさ八ひ耳於なし可流へし
04    六  お本可めとき徒年能事
05 あ流河乃辺尓狐う本をくひ介流折節狼上にのそん
06 てあゆ三き多連利きつ年尓申やう其う本をすこし
07 あ多へよゑし支丹奈してんと云介れ八きつ年申遣流
08 八阿な於それお本しわ可王けを奉るへしやかこを
09 一つもちき多ら世給へう本越と利て参ら世んと云
10 狼可しこに可けま八徒て籠をと利てそ来里介累き
11 津ねをしへ介流やう八こ能かこを尾尓徒遣て河乃

【イソホ 下 六】

12 まん中を於よ可世給へ跡よ利う本を於ひい連んと
13 以ふ狼籠を具く利徒遣て河をく多里尓於よき遣る
14 きつ年あとよ利石をと利入け連八志多い耳於も
15 くて一足毛ひ加連須狼き津年尓申遣る八う本の
16 入たる可古と乃外尓おもくな利て一阿しもひ可連
17 須といふき津祢申介流八さん候古と乃外尓う本
18 の入てみえ候本とにわ可力尓て八引あけ可多く候
19 へはけ多も能をやとひてこそまいらめとてく可尓
20 あ可利ぬきつ祢あた利乃人々尓申侍八可能あ多利
21 乃羊をくらいたる狼をこそたゝ今可八中尓てう本
22 をぬす三候と申け連八わ連さ支尓と八し里いて
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 そのことく我敵とおもはんものゝいふ事をはよく
02 思案してしたかふへしあはてゝ同心せはかの狼か
03 わさはひにおなしかるへし
04    六  おほかめときつねの事
05 ある河の辺に狐うほをくひける折節狼上にのそん
06 てあゆみきたれりきつねに申やう其うほをすこし
07 あたへよゑしきになしてんと云けれはきつね申ける
08 はあなおそれおほしわかわけを奉るへしやかこを
09 一つもちきたらせ給へうほをとりて参らせんと云
10 狼かしこにかけまはつて籠をとりてそ来りけるき
11 つねをしへけるやうはこのかこを尾につけて河の

【イソホ 下 六】

12 まん中をおよかせ給へ跡よりうほをおひいれんと
13 いふ狼籠をくくりつけて河をくたりにおよきける
14 きつねあとより石をとり入けれはしたいにおも
15 くて一足もひかれす狼きつねに申けるはうほの
16 入たるかことの外におもくなりて一あしもひかれ
17 すといふきつね申けるはさん候ことの外にうほ
18 の入てみえ候ほとにわか力にては引あけかたく候
19 へはけたものをやとひてこそまいらめとてくかに
20 あかりぬきつねあたりの人々に申侍はかのあたり
21 の羊をくらいたる狼をこそたゝ今かは中にてうほ
22 をぬすみ候と申けれはわれさきにとはしりいて
下目録1 戻る 次へ
著作権はhanamaが有します。


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送