古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 土越乃三あひして多うら以乃徒とめを世ぬ人八む
02 志やうの夕立尓う多連ん時ち多ひくゆ流とも可ひ
03 あ流ましひ可年て此事をよく案せよ
04    廿八  鳩ときつ年乃事
05 あ流時うへ木耳者と春をくふ古とあ利介利し可
06 累を狐そ能志多尓あ川て八とに申介る八御辺八何
07 とてあふ奈支所尓子をそ多て給ふやこのとこ路に
08 於可世給へ可し雨風乃さ八利も奈し阿な耳こそ
09 於くへ幾け連と云介れ八を路可なるも能尓て誠かと
10 心えてそ能子を里くちにう三介利志可流をき徒年
11 す三屋可にえし支丹なしぬ其とき可能者とをと路

【イソホ 下 丗】

12 ひて木乃うへに春を可け介利然るをとな利の者と
13 於しへ介流八さても御辺は津多な支人な利今よ利
14 以後きつ年さやうに申さは汝こ能所へあ可連あ可
15 流事可奈八須八まつたくわ可子を者たすへ可ら春
16 と乃たまへといへは介尓毛とていひけ連八きつね
17 申介流八今よ利して御辺乃うへ耳さ八可須る
18 事あ流まし但たのみ申へ幾事あ利そ能い遣ん
19 をは以つ連の人よ利うけ佐世給ふそ登申け連八
20 者と徒たなふして志可/\の鳥とこたふあ流時
21 可能はとにをしへ介流鳥志多に於利てゑし支を
22 者み介累所耳幾つ年ち可つ支て云そも/\御辺
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 土をのみあひしてたうらいのつとめをせぬ人はむ
02 しやうの夕立にうたれん時ちたひくゆるともかひ
03    あるましひかねて此事をよく案せよ
04    廿八  鳩ときつねの事
05 ある時うへ木にはとすをくふことありけりしか
06 るを狐そのしたにあつてはとに申けるは御辺は何
07 とてあふなき所に子をそたて給ふやこのところに
08 おかせ給へかし雨風のさはりもなしあなにこそ
09 おくへきけれと云けれはをろかなるものにて誠かと
10 心えてその子をりくちにうみけりしかるをきつね
11 すみやかにえしきになしぬ其ときかのはとをとろ

【イソホ 下 丗】

12 ひて木のうへにすをかけけり然るをとなりのはと
13 おしへけるはさても御辺はつたなき人なり今より
14 以後きつねさやうに申さは汝この所へあかれあか
15 る事かなはすはまつたくわか子をはたすへからす
16 とのたまへといへはけにもとていひけれはきつね
17 申けるは今よりして御辺のうへにさはかする
18 事あるまし但たのみ申へき事ありそのいけん
19 をはいつれの人よりうけさせ給ふそと申けれは
20 はとつたなふしてしか/\の鳥とこたふある時
21 かのはとにをしへける鳥したにおりてゑしきを
22 はみける所にきつねちかつきて云そも/\御辺
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