古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 志のひて是をと利徒ゝ多う能本と里にう徒三遣る
02 屋ゝあ徒天可能寺乃僧古連を津多へきゝてこは何
03 物乃志わさそやかゝ流らう世き前代未聞ためし
04 奈しといひけ連八可能主しをよひて須て尓あや
05 敷いましめられ侍利遣る主しさら尓返答に於よ
06 八須世きめんしてゐた利し可の可流へ幾可多なく
07 て此出家乃ちうよく志んをさと徒て申遣流八御
08 辺乃お本せら累ゝ所も川とも道理至極な利然とも
09 御存知奈支尓や侍らん此え乃こ乃里ん志うさ毛有
10 難具い三し起心さしあ利それをい可尓と申に後世を
11 とむら八連んそ能多め耳もちたる百貫乃里やう

【イソホ 下 丗二】

12 そくを貴僧尓多てまつ累へしといひ於幾侍る登
13 あ利け連八楚う古連をきひておもひの外にいつむ
14 気有尓ていふやうさても/\可ゝ流あ利可多き心
15 さし八多ゝ古と尓あら須我を路可なるも乃ゝ身と
16 してゆめ/\是を志ら須といましめ侍る奈利御辺
17 八奈けき給ふ事な可連こ連本と乃心さしをもち
18 多るんはたとひ畜類な利といふとも必こくらくへ
19 生連ん事い佐ゝ可もう多可ひ給ふ事あらし
20 わ連も路とも尓可能跡を祢んこ路尓とふらふへし
21 とて此ゑのこ能心さしを幾とくな利とて多つ登
22 まれ介流そ能古とくよくにふ遣る物八可能出家尓
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 しのひて是をとりつゝたうのほとりにうつみける
02 やゝあつてかの寺の僧これをつたへきゝてこは何
03 物のしわさそやかゝるらうせき前代未聞ためし
04 なしといひけれはかの主しをよひてすてにあや
05 敷いましめられ侍りける主しさらに返答におよ
06 はすせきめんしてゐたりしかのかるへきかたなく
07 て此出家のちうよくしんをさとつて申けるは御
08 辺のおほせらるゝ所もつとも道理至極なり然とも
09 御存知なきにや侍らん此えのこのりんしうさも有
10 難くいみしき心さしありそれをいかにと申に後世を
11 とむらはれんそのためにもちたる百貫のりやう

【イソホ 下 丗二】

12 そくを貴僧にたてまつるへしといひおき侍ると
13 ありけれはそうこれをきひておもひの外にいつむ
14 気色にていふやうさても/\かゝるありかたき心
15 さしはたゝことにあらす我をろかなるものゝ身と
16 してゆめ/\是をしらすといましめ侍るなり御辺
17 はなけき給ふ事なかれこれほとの心さしをもち
18 たらんはたとひ畜類なりといふとも必こくらくへ
19 生れん事いさゝかもうたかひ給ふ事あらし
20 われもろともにかの跡をねんころにとふらふへし
21 とて此ゑのこの心さしをきとくなりとてたつと
22 まれけるそのことくよくにふける物はかの出家に
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