古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 むの介んたんな利登人々可んし給ひ介利
02   十四  中間とさふらひと馬をあらそふ事
03 あ流中間主人の馬尓の利て八流可能よそへ於もむ
04 具所丹さふらひ一人行あひ則い可川て云我侍の
05 身として可ち尓てゆく尓汝八人の所従な利そ能馬
06 与利於利て我をの世よし可ら須八本そくひ起つて
07 春てんといふちう遣ん心に思ふやう此とちう尓て
08 うつ多うへ幾人なしと可くなん志う世は加うへを
09 八年ら連ん事う多可ひ奈し是非耳をよ八須む
10 満よ利於利遣利侍わ可物加本尓う地乗て可連を召
11 つ連ゆく本とにさんといふ所尓なんなくつ支介流

【イソホ 上 廿】

12 中介んそこ尓てのゝ志流やう王可主人のむ満な利
13 返し給へと云侍むま尓乗な可ららう世き奈利二
14 たひ其声のゝ志流耳於ゐてはうんきを者祢ん
15 といひけ連八中けんい[か]んとも世須してそ能所乃守
16 護識尓ゆきてこ能よしをう徒たう去尓与津て守護
17 よ利も能のふを徒可八し可能侍をめしくし介利加
18 れと古連とあら楚う所け徒し可多し守護尓理非
19 越わけ可年て伊曽保をよひて気んたむ世しむい
20 楚保古連をきゝてま津ちうけんを可多らうてひ楚
21 可尓云可のさふらひ[紀明]世んとき汝あはてゝもの
22 いふ事な可連といましめら流ちう気ん徒ゝ志ん
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 むのけんたんなりと人々かんし給ひけり
02   十四  中間とさふらひと馬をあらそふ事
03 ある中間主人の馬にのりてはるかのよそへおもむ
04 く所にさふらひ一人行あひ則いかつて云我侍の
05 身としてかちにてゆくに汝は人の所従なりその馬
06 よりおりて我をのせよしからすはほそくひきつて
07 すてんといふちうけん心に思ふやう此とちうにて
08 うつたうへき人なしとかくなんしうせはかうへを
09 はねられん事うたかひなし是非にをよはすむ
10 まよりおりけり侍わか物かほにうち乗てかれを召
11 つれゆくほとにさんといふ所になんなくつきける

【イソホ 上 廿】

12 中けんそこにてのゝしるやうわか主人のむまなり
13 返し給へと云侍むまに乗なかららうせきなり二
14 たひ其声のゝしるにおゐてはうんきをはねん
15 といひけれは中けんい[か]んともせすしてその所の守
16 護識にゆきてこのよしをうつたう去によつて守護
17 よりもののふをつかはしかの侍をめしくしけりか
18 れとこれとあらそう所けつしかたし守護に理非
19 をわけかねて伊曽保をよひてけんたむせしむい
20 そほこれをきゝてまつちうけんをかたらうてひそ
21 かに云かのさふらひ[紀明]せんとき汝あはてゝもの
22 いふ事なかれといましめらるちうけんつゝしん
上目録  戻る 次へ
著作権はhanamaが有します。


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送