ESOPONO FABVLAS.
502.
Xixito, qitcuneno coto. 04
Xixi, mottenofocani aivazzuro<te sanzanno teide 05
attareba, yorozzuno qedamono soreuo toi tomuro<
coto fimamo nacatta. Sonovchini qitcune bacari
miyenanda. Coconivoite xixi, qitcuneno motoye
xo>socu xite iyyaruua: nanitote soreniua miyerare-
nuzo? jiyono xu<ua tabun mimauaruru nacani ama 10
ri vtovtoxu< votozzuremo naiua qiocumo nai xidai
gia. Xo<tocu sorenito varetoua xinxetno naca nareba,
qiacuxin aro<zuru guide nai: moximata miga vyeuo
vtagauaruruca? sucoximo bexxinua nai: tatoi gaiuo
naxito<temo ima cono teideua canauaneba, voideuo 15
machi zonzuruto (c)aita (t)ocorode, qitcune tcuxxinde,
vo>xe catajiqeno< zonzuru: safodono cototomo zon-
jeide conogoroua buin fonyuo somuite gozaru: tada
imamo mairito< zonzuredomo, coconi fitotcuno fu-
xinga gozaru: yorozzuno qedamonono vomimai 20
ni mairaretatoua voboxu<te, gozadocoroye ytta axi
atoua aredomo, deta axiatoua fitotcumo miyeneba,
vobotcucano< zonzuruto fenji xita.
Xitagocoro.
Cotobano co<xeqini tago< toqiua, fitoga coreuo xin 25
jenu monogia.
F I N I S.
27
エソポのハブラス2.45 (502.04--502.27)
シシと、キツネのこと。
シシ、もっての外にあい患うて散々の体であったれば、万(よろづ)の獣(けだもの)それを問い訪(とむら)うこと隙(ひま)もなかった。その中(うち)にキツネばかり見えなんだ。ここにおいてシシ、キツネの許へ消息して言い遣るは、「何(なに)とてそれには見えられぬぞ?
自余の衆は多分見舞わるる中に余り疎々(うとうと)しゅう訪れもないは曲(きょく)もない次第ぢゃ。生得(しょうとく)それにと我とは深切(しんせつ)の仲なれば、隔心(きゃくしん)あろうずる儀でない、もしまた身が上を疑わるるか?
少しも別心(べっしん)はない、たとい害をなしとうても今この体では叶わねば、おいでお待ち存ずる」と書いたところで、キツネ謹(つっし)んで、「仰せかたじけのう存ずる、さほどのことも存ぜいでこの頃は無音(ぶいん)本意を背いてござる、ただ今も参りとう存ずれども、ここに一つの不審がござる、万の獣のお見舞いに参られたとは覚しゅうて、御座所(ござどころ)へ行った足跡はあれども、出た足跡は一つも見えねば、覚束(おぼつか)のう存ずる」と返事した。
下心。
言葉の行跡(こうせき)に違(たが)う時は、人がこれを信ぜぬものぢゃ。
ヒニス。
502.05 Xixi, (しし、)
東洋文庫では、「、」を認めない。
502.27 FINIS ヒニス (終わり)
・類話などについて
タウンゼント 39.病気のライオン
寄る年波には勝てずに衰えて、力では獲物を獲れなくなったライオンが、策略によって獲物を獲ることにした。彼は洞穴に横たわって、病気の振りをした。そして自分が病気であることが、世間に知れ渡るようにと画策した。
獣たちは、悲しみを伝えようと、一匹づつ、洞穴へとやって来た。すると、ライオンは、やって来た獣たちを、片っ端からむさぼり食った。こうして、多くの獣たちが姿を消した。
キツネはこのカラクリに気付き、ライオンのところへやって来ると、洞穴の外に立ち、うやうやしく、ライオンの加減を尋ねた。
「どうもよくない」
ライオンはこう答えると、更にこう言った。
「ところで、なぜ、お前は、そんな所に立っているのだ? 話が聞こえるように、中に入ってこい」
するとキツネがこう答えた。
「だって、洞窟の中へ入って行く足跡は、たくさんあるのに、出てくる足跡が、一つも見あたらないんですもの」
他人の災難は、人を賢くする。
Perry142 Chambry196 Babrius103 Caxton4.12 Hou73
La Fontaine6.14 TMI.J644.1 Type50A (Aesop)
パンチャタントラ 3.4 ライオンとジャッカル 田中於莵弥・上村勝彦訳 大日本絵画
森のとある場所に、カラナカラという名のライオンが住んでいた。ある時、彼はあちこち歩きまわり、飢えに苦しんだが、全く動物を見つけることが出来なかった。さて、日没の頃、彼は大きな洞穴を見つけて中に入り、こう考えた。
「きっと夜中になれば、何かの動物がこの洞窟に入ってくることであろう。そこで俺はここに隠れていよう」
こう考えて彼がそこにいると、その洞穴の持ち主であるアディプチャという名のジャッカルがやって来た。彼が見ると、ライオンの足跡が洞穴の中までついていて、出ていった形跡がないので、彼はこう考えた。
「ああ、俺はもうだめだ。きっと中にはライオンがいるに違いない。どうしたらよいか? どうやって出ていこうか?」
ジャッカルはこう考えて、入口のところで「おおい、洞窟やあい!」と吠えはじめた。
そう叫んでから、またこう言った。
「おい、お前は俺と約束したのを忘れたのか? 俺が帰ってきたら外から声をかけ、お前も俺を呼ばねばならぬと決めたではないか。お前が俺を呼ばないなら、俺は別の洞窟に行っちまうぜ」
ライオンはそれを聞いて考えこんだ。
「きっとこの洞窟は、彼が帰って来るといつも声をかけるのだ。ところが今日は、俺のことを恐れて何も言わないのだ。道理でこう言われているではないか。
パンチャタントラ 5.10 猿の敵討ち
さて、この老猿は渇きに苦しんで方々歩きまわっているうちに、蓮が美しく群生している池にたどりついた。そして彼が注意深く観察して見ると、野獣や人間が池に入った足跡は認められるのであるが、出て行った跡はないのであった。そこで彼は考えた。
「きっとこの池の中には悪鬼がいるにちがいない。そこで蓮の茎を用いて遠くから水を飲もう」
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