古活字版 伊曽保物語 変体仮名 01 徒尓は見四津尓八て五徒尓八わ古連な利いそ本是 02 を三て志屋んと耳申遣流八この黄金を見多里 03 にと利給ふへ加らすそ能ゆへ八此文字尓あら八連 04 大一をと八於くといふ儀奈利大二古と八こ可年と 05 いふ儀な利大三みと八見徒く累と云儀奈利大四て 06 と八帝王といふ儀な利大五わ登八渡し奉るへし 07 といふ儀な利し可ら八そ能金を本しゐまゝ尓と利 08 給ふへ可ら須と云そ能時志屋んときやうてんして 09 ひそ可尓いそ本をち可徒遣この事他人にもら春 10 へ加ら須とて可ね半分をあ多へ遣るいそ保石尓む 11 可川て礼をするそ能ゆへ八こ能可ねを八さ支尓給 【イソホ 上 十一】 12 八流まし支と佐多め給へと古のもん字故尓こそ給 13 八利つ連とていしともしとを礼拝春又伊曽保申 14 介流者此宝をと利出須耳於いて八ふ多以乃所を 15 しやめんあ流へし登可多くけい屋くあ利け連八今 16 よ利乃ち八御ゆ流し奈しとても御ふ多いの所を 17 八ゆる佐連申遍し登いひ介流な利 18 第九 さん乃法事の事 19 あ流ときその里尓て大法事を執行古とあ利介利 20 与徒てさい志よ能老若男女袖をつら祢て古連越聴 21 聞す然所尓さむ乃守護よそ本ひゆゝしくしてめて 22 多う於八し遣る所にわしひと津とひき多里て加 |
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名 01 つにはみ四つにはて五つにはわこれなりいそほ是 02 をみてしやんとに申けるはこの黄金をみたり 03 にとり給ふへからすそのゆへは此文字にあらはれ 04 大一をとはおくといふ儀なり大二ことはこかねと 05 いふ儀なり大三みとはみつくると云儀なり大四て 06 とは帝王といふ儀なり大五わとは渡し奉るへし 07 といふ儀なりしからはその金をほしゐまゝにとり 08 給ふへからすと云その時しやんときやうてんして 09 ひそかにいそほをちかつけこの事他人にもらす 10 へからすとてかね半分をあたへけるいそほ石にむ 11 かつて礼をするそのゆへはこのかねをはさきに給 【イソホ 上 十一】 12 はるましきとさため給へとこのもん字故にこそ給 13 はりつれとていしともしとを礼拝す又伊曽保申 14 けるは此宝をとり出すにおいてはふたいの所を 15 しやめんあるへしとかたくけいやくありけれは今 16 よりのちは御ゆるしなしとても御ふたいの所を 17 はゆるされ申へしといひけるなり 18 第九 さんの法事の事 19 あるときその里にて大法事を執行ことありけり 20 よつてさいしよの老若男女袖をつらねてこれを聴 21 聞す然所にさむの守護よそほひゆゝしくしてめて 22 たうおはしける所にわしひとつとひきたりてか |
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