古活字版 伊曽保物語 変体仮名 01 の守護のゆひ可ねを徒可見と利てい津具共なくと 02 ひさ利ぬ古連尓よつて法事遣うさめて諸人あ屋し 03 見をな世利是たゝ古と尓てあ流へ可ら須志屋ん登 04 にむ可い奉ると人々申あへ利守護[識]よ利志屋んと 05 のもと尓使者をたてゝ法事乃庭尓めし請此事 06 い可尓登とひ給へ八庭耳な見ゐたる人々もこ連を 07 き可んと加うへをう奈た連見ゝをそ八多てゝあら 08 起いきをも世須四方志津ま津て後志屋んと物志利 09 加本にう地あんしてこ連い三しき御大事尓て候 10 へた屋須く申へ幾事尓あら春日数へて志津可尓 11 可ん可へ奉り後日尓こそ申へけ連とてたゝ連け連 【イソホ 上 十二】 12 八人々そ能日をさ多めて多いさん世里志屋ん登 13 それよ利王可屋尓加へ利て日夜こ連を安する尓更 14 にな尓事共わきまへ須い多津らにくふうをつ井 15 屋須乃三な利伊曽保こ能由を三て殿八何事を御案 16 し給ふそ登申介れ八志屋むとのい八くこ能事を 17 古そあんしけ連[とも]件乃字能しさいを初め終里 18 語給へ八いそ本申介累八介尓もこ連八も川て乃 19 外に志利加多き事尓て候たゝそれ可しを各々乃 20 まへ尓めし出さ連其しさいを問給ふへし其故八 21 我下人の身として申あやまち候へはとてさ世流 22 ち志よく丹もあら須殿乃仰をあやま多世たまはゝ |
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名 01 の守護のゆひかねをつかみとりていつく共なくと 02 ひさりぬこれによつて法事けうさめて諸人あやし 03 みをなせり是たゝことにてあるへからすしやんと 04 にむかい奉ると人々申あへり守護[識]よりしやんと 05 のもとに使者をたてゝ法事の庭にめし請此事 06 いかにととひ給へは庭になみゐたる人々もこれを 07 きかんとかうへをうなたれみゝをそはたてゝあら 08 きいきをもせす四方しつまつて後しやんと物しり 09 かほにうちあんしてこれいみしき御大事にて候 10 へたやすく申へき事にあらす日数へてしつかに 11 かんかへ奉り後日にこそ申へけれとてたゝれけれ 【イソホ 上 十二】 12 は人々その日をさためてたいさんせりしやんと 13 それよりわかやにかへりて日夜これを安するに更 14 になに事共わきまへすいたつらにくふうをつゐ 15 やすのみなり伊曽保この由をみて殿は何事を御案 16 し給ふそと申けれはしやむとのいはくこの事を 17 こそあんしけれ[とも]件の字のしさいを初め終り 18 語給へはいそほ申けるはけにもこれはもつての 19 外にしりかたき事にて候たゝそれかしを各々の 20 まへにめし出され其しさいを問給ふへし其故は 21 我下人の身として申あやまち候へはとてさせる 22 ちしよくにもあらす殿の仰をあやまたせたまはゝ |
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