古活字版 伊曽保物語 変体仮名 01 ひら可須八後日のち志よく者可利加多しい可尓/\ 02 と計尓て両可んよ利御涙加ち尓て渡ら世給ふ 03 廿 ゑ里み本伊曽保可事を楚うもん乃事 04 あるときゑ里み本ひ楚可尓楚うもん申遣る八御 05 奈け支を見奉るに御命もあやうくみえ佐世侍る也 06 今八な尓を可徒ゝ三申へ幾いそ保ちうすへ支よし 07 仰付られ候時阿ま利に於しく存於ほや遣乃わ多 08 くしをも川て今まてた春遣を支て候以ちよくの物 09 をた春けをく事可へ徒てわ可罪毛可路可ら須候 10 へとも加ゝ流ふ志んも出来なら八国中乃さ八利共 11 な利なんと於本世侍連八た春介て古そ候へと申 【イソホ 上 廿七】 12 侍連八御門奈能免なら須尓よ路こ八勢給ひこ八誠 13 尓て侍るやとく/\可連を満いらせよとて可へ徒 14 て御感尓あ川可利しうへ八あへて勅可ん乃佐多 15 すこしもなし古連尓与徒天いそ幾いそ本を召可へ 16 さる伊曽保則参内して御前耳可しこ満累御門此 17 由ゑいらんあ流にひさしく路うきよ世し故い登ゝ 18 春可多もやつ連者て於可し登いふもを路可奈る 19 さ満な利見加と志む可尓仰徒遣ら連いそ本をよき 20 にい多八利侍流遍しとの多まへ八人々いやまし 21 尓そもてなされ介流楚のゝち御門いそ保をめして 22 可能ふ志んをい可尓と仰け連者いと屋須起ふしん |
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名 01 ひらかすは後日のちしよくはかりかたしいかに/\ 02 と計にて両かんより御涙かちにて渡らせ給ふ 03 廿 ゑりみほ伊曽保か事をそうもんの事 04 あるときゑりみほひそかにそうもん申けるは御 05 なけきを見奉るに御命もあやうくみえさせ侍る也 06 今はなにをかつゝみ申へきいそほちうすへきよし 07 仰付られ候時あまりにおしく存おほやけのわた 08 くしをもつて今まてたすけをきて候いちよくの物 09 をたすけをく事かへつてわか罪もかろからす候 10 へともかゝるふしんも出来ならは国中のさはり共 11 なりなんとおほせ侍れはたすけてこそ候へと申 【イソホ 上 廿七】 12 侍れは御門なのめならすによろこはせ給ひこは誠 13 にて侍るやとく/\かれをまいらせよとてかへつ 14 て御感にあつかりしうへはあへて勅かんのさた 15 すこしもなしこれによつていそきいそほを召かへ 16 さる伊曽保則参内して御前にかしこまる御門此 17 由ゑいらんあるにひさしくろうきよせし故いとゝ 18 すかたもやつれはておかしといふもをろかなる 19 さまなりみかとしむかに仰つけられいそほをよき 20 にいたはり侍るへしとのたまへは人々いやまし 21 にそもてなされけるそのゝち御門いそほをめして 22 かのふしんをいかにと仰けれはいとやすきふしん |
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