古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 介流ましらこ能よしをきゝて尓く支人の本めやう
02 可奈是こそ満古と乃帝王尓て於八しませとて引出
03 物なとし遣流志可流を可能志やうち支なるも能
04 思ふやう古連八う楚をいふ尓た尓ひ支出ものたし
05 多利介れ八満古とをい八ん尓な尓し可八えさらん
06 とて可能さ流乃辺尓行て申介流八めん/\乃中
07 耳とし多けよ八ひをと路へてくひ乃者けたるも
08 あ利さ可ん丹してよく物ま年するへくもあ利なん
09 と楚あ利乃まゝに申介れ八ましら於本きにい可川
10 てさるともいくらもむさふ里か可川てつ井尓可き
11 こ路しぬそ能古とく人の世尓あ流事もこひへ徒

【イソホ 中 丗八】

12 らふ(毛の)八い見しく佐可へ春奈越なる物八かへ徒天
13 可いをう具る事あ利こ能儀をさとつて春奈越なる
14 うへ尓満可世てくゆる事な可れ
15    四十  師子王(志ゝ王う)驢馬(ろば)能事
16 あ流時路者志ゝ王うに行あひい可尓志ゝわう我山
17 尓来里給へ威勢の本と越見世まいら世んといふ師
18 子王於可しと思へともさらぬ体尓てとも奈ひゆく
19 山乃閑多八ら耳於ゐてろ者於ひたゝしく八し里
20 めく利け連八そ能於とに於それて狐たぬきそなと
21 いふ物古ゝ可しこよ利尓けさ利ぬ路者志ゝ王うに
22 申介流八あ連見たまへやしゝ王うか本とめてた支
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 けるましらこのよしをきゝてにくき人のほめやう
02 かな是こそまことの帝王にておはしませとて引出
03 物なとしけるしかるをかのしやうちきなるもの
04 思ふやうこれはうそをいふにたにひき出ものたし
05 たりけれはまことをいはんになにしかはえさらん
06 とてかのさるの辺に行て申けるはめん/\の中
07 にとしたけよはひをとろへてくひのはけたるも
08 ありさかんにしてよく物まねするへくもありなん
09 とそありのまゝに申けれはましらおほきにいかつ
10 てさるともいくらもむさふりかかつてつゐにかき
11 ころしぬそのことく人の世にある事もこひへつ

【イソホ 中 丗八】

12 らふ(もの)はいみしくさかへすなをなる物はかへつて
13 かいをうくる事ありこの儀をさとつてすなをなる
14 うへにまかせてくゆる事なかれ
15    四十  師子王(しゝわう)驢馬(ろば)の事
16 ある時ろはしゝわうに行あひいかにしゝわう我山
17 に来り給へ威勢のほとを見せまいらせんといふ師
18 子王おかしと思へともさらぬ体にてともなひゆく
19 山のかたはらにおゐてろはおひたゝしくはしり
20 めくりけれはそのおとにおそれて狐たぬきそなと
21 いふ物こゝかしこよりにけさりぬろはしゝわうに
22 申けるはあれ見たまへやしゝわうかほとめてたき
注: 中38.15 驢は、「馬」偏に「戸」

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