古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 あ流河乃本と利越馬尓の利てと越る人あ利介利其
02 閑多八らに多つといふも能水尓者奈連てめい八く
03 するあ利介利此多ついま乃人を三て申遣る八わ連
04 今水丹者奈連てせん可多なし阿者れみをた連給ひ
05 そ能馬に乃世てみつあ流所へ津遣させ給はゝそ能
06 返報として金世んを奉らんといふ可能人誠と心え
07 て馬に乃世て見奈可三へ於く累そこ尓て屋くそく
08 の金せむ越くれよといへ者たつい可徒て云なん乃
09 きん世んを可まいらすへ支我を馬尓具く利徒遣て
10 い多め給ふた尓あ流耳きん世んとは何事そ登
11 いとみあらそふ所に狐者世来てさてもたつとの八

【イソホ 下 四】

12 な尓事をあらそひ給ふそ登いふ丹たつ右乃おも
13 む支をなんいひけ連八きつ年申遣流八わ連こ能
14 公事を気徒すへしさき尓具く利徒遣たるやう八
15 な尓と可し徒るそと以ふに多つ申介流八可くの
16 こ登しとて又むまに乃累本と尓き津ね人尓申介流
17 八い可程可しめ付ら流そと以ふ程耳古連程とて
18 志め介れ八た徒の云いま多そ能くらい奈し志多た可
19 尓しめられ遣るといへは古連程かとていやまし尓
20 志めつ遣て人耳申介流八かゝ流む里む者うなる
21 い多つらも能をはもと乃とこ路へや連とて於つ立
22 た利人遣尓もとよ路こひて本の八多け尓於ろ世利
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 ある河のほとりを馬にのりてとをる人ありけり其
02 かたはらにたつといふもの水にはなれてめいはく
03 するありけり此たついまの人をみて申けるはわれ
04 今水にはなれてせんかたなしあはれみをたれ給ひ
05 その馬にのせてみつある所へつけさせ給はゝその
06 返報として金せんを奉らんといふかの人誠と心え
07 て馬にのせてみなかみへおくるそこにてやくそく
08 の金せむをくれよといへはたついかつて云なんの
09 きんせんをかまいらすへき我を馬にくくりつけて
10 いため給ふたにあるにきんせんとは何事そと
11 いとみあらそふ所に狐はせ来てさてもたつとのは

【イソホ 下 四】

12 なに事をあらそひ給ふそといふにたつ右のおも
13 むきをなんいひけれはきつね申けるはわれこの
14 公事をけつすへしさきにくくりつけたるやうは
15 なにとかしつるそといふにたつ申けるはかくの
16 ことしとて又むまにのるほとにきつね人に申ける
17 はいか程かしめ付らるそといふ程にこれ程とて
18 しめけれはたつの云いまたそのくらいなししたたか
19 にしめられけるといへはこれ程かとていやましに
20 しめつけて人に申けるはかゝるむりむはうなる
21 いたつらものをはもとのところへやれとておつ立
22 たり人けにもとよろこひて本のはたけにおろせり
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