古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 さん/\尓ちやうち屋くし遣るそはよ利そこつ
02 もの八し里出て刀をぬひて古連をき累耳な尓と
03 可志た利介ん尾をふ徒とうち幾徒天そ能身八山へ
04 そ丹け入介流於利しも師子王い連以乃事あ利
05 遣る八御幾志よく大事尓みえさせ給ふ我この程
06 諸国をめく利て承於よひ候ひぬ狐乃いき可八を御
07 八多へにつ遣佐世給はゝ屋可て御平ゆうあ流遍し
08 と申きつ年此事越徒多へきゝて尓くい狼可楚
09 せう可奈と思ひな可らめしに於ふして師子王乃
10 御まへ尓い川八利古とにをの連可身をと路丹満ろ
11 ひして出来た利師子王こ能由を見るよ利もち可ふ

【イソホ 下 七】

12 まい連申へ幾子細阿利ち可支本と汝を一乃人とも
13 佐多むへ幾なとめてたふ申介れ八きつ年さ徒し
14 て答介流阿ま利阿者てさはひて参し介流とて道
15 尓て満路ひ候本とにも川ての外耳志やうそく乃
16 気可ら八し具候可へつて御{い}連い乃さ八利ともな利
17 なんやといひて可さ祢て申介流八我こ能本と人尓
18 奈らひ候にか様乃御い連い尓は尾の奈支狼乃四つ
19 あしとつらの可はを乃こしい支可はを者きてめ
20 さ世たまひ候へはたやすく平ゆう須と徒多へて候
21 たゝしをのなき狼八あ流へうも候八須と申介れ八
22 志ゝわう是古そ古ゝ尓あ連と可能狼をまつ所耳
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 さん/\にちやうちやくしけるそはよりそこつ
02 ものはしり出て刀をぬひてこれをきるになにと
03 かしたりけん尾をふつとうちきつてその身は山へ
04 そにけ入けるおりしも師子王いれいの事あり
05 けるは御きしよく大事にみえさせ給ふ我この程
06 諸国をめくりて承およひ候ひぬ狐のいきかはを御
07 はたへにつけさせ給はゝやかて御平ゆうあるへし
08 と申きつね此事をつたへきゝてにくい狼かそ
09 せうかなと思ひなからめしにおふして師子王の
10 御まへにいつはりことにをのれか身をとろにまろ
11 ひして出来たり師子王この由を見るよりもちかふ

【イソホ 下 七】

12 まいれ申へき子細ありちかきほと汝を一の人とも
13 さたむへきなとめてたふ申けれはきつねさつし
14 て答けるあまりあはてさはひて参しけるとて道
15 にてまろひ候ほとにもつての外にしやうそくの
16 けからはしく候かへつて御{い}れいのさはりともなり
17 なんやといひてかさねて申けるは我このほと人に
18 ならひ候にか様の御いれいには尾のなき狼の四つ
19 あしとつらのかはをのこしいきかはをはきてめ
20 させたまひ候へはたやすく平ゆうすとつたへて候
21 たゝしをのなき狼はあるへうも候はすと申けれは
22 しゝわう是こそこゝにあれとかの狼をまつ所に
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