古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 な尓心なく参候ひ介流則師子王ひきよ世ていひ
02 しことく尓可八を者ひて命計をた春け尓介利其
03 後あ流山乃そは尓件乃きつ年な可め居遣る折節又
04 狼もそこをと越累狐申介流八古連をとをら世給ふ
05 八た連人尓てわ多ら世給ふそか程あ津支えんてん
06 尓徒支んを可つ支多ひを者きゆ可けをさひてみえ
07 たまふ八もしひ可目尓てもや候らん五体を三れ八
08 あ可者た可尓てあふ楚者ちそ者いそあ利なんと云
09 も能すき満なくと利つ支た利多ゝしきるも能の
10 可多尓て八し侍る可よく/\見候へはい川そや師
11 子王耳よしな支楚世うし給ふ狼な利とてあさ

【イソホ 下 八】

12 介利遣流其古とくみた利耳人をさん楚う春れ八
13 人又我をさん楚うする春来累とき八冬又加く連ぬ
14 夏過ぬ連八秋風立ぬひと利な尓も能可世尓本こ流
15 へきや
16    七  狼夢物語乃事
17 あ流時狼夢尓高起位尓ちうしてあ具まて志よく春
18 とみた利介流明日狼山を出るとき道辺尓以乃志ゝ
19 乃者らわ多あ利春八やめてたし者やえし起のあ利
20 介流よとよ路こひさ可へ遣る可いや/\古連八腹
21 乃とくな利よ幾ゑし幾こそ八く王めとてそこを
22 春きて行ぬあ流山乃そは尓子をつ連たる馬あ利
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 なに心なく参候ひける則師子王ひきよせていひ
02 しことくにかはをはひて命計をたすけにけり其
03 後ある山のそはに件のきつねなかめ居ける折節又
04 狼もそこをとをる狐申けるはこれをとをらせ給ふ
05 はたれ人にてわたらせ給ふそか程あつきえんてん
06 につきんをかつきたひをはきゆかけをさひてみえ
07 たまふはもしひか目にてもや候らん五体をみれは
08 あかはたかにてあふそはちそはいそありなんと云
09 ものすきまなくとりつきたりたゝしきるものの
10 かたにてはし侍るかよく/\見候へはいつそや師
11 子王によしなきそせうし給ふ狼なりとてあさ

【イソホ 下 八】

12 けりける其ことくみたりに人をさんそうすれは
13 人又我をさんそうする春来るときは冬又かくれぬ
14 夏過ぬれは秋風立ぬひとりなにものか世にほこる
16   へきや
16    七  狼夢物語の事
17 ある時狼夢に高き位にちうしてあくまてしよくす
18 とみたりける明日狼山を出るとき道辺にいのしゝ
19 のはらわたありすはやめてたしはやえしきのあり
20 けるよとよろこひさかへけるかいや/\これは腹
21 のとくなりよきゑしきこそはくわめとてそこを
22 すきて行ぬある山のそはに子をつれたる馬あり
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