古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 可能人仏を以乃つて云さても此本とけを路可なる
02 本とけ可那わ連徒年耳香花とう三やうをそなへ
03 くきやうらい者い須るとき八此金をあ多へ春して
04 其身を本路保春時ふくを佐多め介流よと笑ひよ路
05 こひ介利そ能ことく悪尓き者ま利たるものそ能志
06 年んをまち善尓立可へ流事なし於さへて本とけを
07 わる可古とく悪を世んにひる可へ春様尓すへし
08    十六  鼡と猫乃事
09 あ流ねこ家乃閑多八ら尓可ゝみゐて日々耳鼠を
10 と利介利祢す三さし徒といて申遣る八何とやらん
11 こ能程八我親類一そくも行可多志ら須な利侍る

【イソホ 下 十八】

12 楚た連可そ能行衛を志利給ふと以ふこゝ尓年
13 多けたる祢須三すゝみ出て申遣る八古とた可し
14 志津まれとよそれ八この程連い乃ね古といふい多
15 つらも能此う地耳来てえし支尓奈し侍るそやか
16 まひてゆたん春奈なと登申介れ八をの/\世ん
17 き評定して志可流尓於ゐては今日よ利して各てん
18 志やうに計春むへしといふ者徒とをさ多め利年こ
19 このよしをきゝてい可んともせん可多なさにた者
20 可ら八やとおもひて志ゝたる体をあら八して四つ
21 足をふ三のへひさしく者たら可須して居遣流所を
22 祢す三ひそ可尓此事を三て上よ利祢こ尓申介流八
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 かの人仏をいのつて云さても此ほとけをろかなる
02 ほとけかなわれつねに香花とうみやうをそなへ
03 くきやうらいはいするときは此金をあたへすして
04 其身をほろほす時ふくをさためけるよと笑ひよろ
05 こひけりそのことく悪にきはまりたるものそのし
06 ねんをまち善に立かへる事なしおさへてほとけを
07 わるかことく悪をせんにひるかへす様にすへし
08    十六  鼡と猫の事
09 あるねこ家のかたはらにかゝみゐて日々に鼠を
10 とりけりねすみさしつといて申けるは何とやらん
11 この程は我親類一そくも行かたしらすなり侍る

【イソホ 下 十八】

12 そたれかその行ゑをしり給ふといふこゝに年
13 たけたるねすみすゝみ出て申けるはことたかし
14 しつまれとよそれはこの程れいのねこといふいた
15 つらもの此うちに来てえしきになし侍るそやか
16 まひてゆたんすななとと申けれはをの/\せん
17 き評定してしかるにおゐては今日よりして各てん
18 しやうに計すむへしといふはつとをさためりねこ
19 このよしをきゝていかんともせんかたなさにたは
20 からはやとおもひてしゝたる体をあらはして四つ
21 足をふみのへひさしくはたらかすして居ける所を
22 ねすみひそかに此事をみて上よりねこに申けるは
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