古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 我ら尓い可なる事をもの楚三申せ後尓の楚まん物
02 八前能乃そみに一者いをあ多へんと乃給へ八よく
03 志んなるも能八な尓事尓てもあ連以ち者い登
04 らんと於もふ尓よて八しめ尓こひ奉ら須今一人能
05 も能八な尓事尓てもあ連人をそ年むものなる尓
06 よて我尓まさ里てか連にとら世んも祢たま志とや
07 思ひ遣ん是も初尓こい奉ら須我さ支せよ人さ支尓
08 世よといとみあらそふ本と耳志こくう徒里介れ八
09 とく/\と輪言ならせ給ふ程丹可能侫人思ふやう
10 こ々奈るやつめ可阿ま利によく志ん婦可支事乃
11 ねたましけ連八可連にあ多を乃楚まんとてすゝみ

【イソホ 下 廿三】

12 いてゝ申介流八志からは王可可多/\乃まなこを
13 ぬ幾たく侍ると楚う志け連八やすき所望とて可多
14 目をぬ可連そ能古とく侫人と云者八人のさ可ふ流
15 事を見て八可那しむ可本尓て内心尓はよ路こふ
16 も能な利され八可能物於{の}連か可多目をぬ可累ゝと
17 いへとも可連可両可んをぬ可ん可ためま津具る志
18 見を可ん尓ん世んと須る尓や此侫人を上覧あつ
19 て御門古連を阿者れ見給ひ今一人八徒ゝかもなく
20 て楚満か利可へ流ひと尓をしか介んと思ふ八ま津
21 わ可身乃具るし見とみえた利ちをふく三て人に
22 者け八まつそ能口け可累ゝと古そ申徒多へけ連
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 我らにいかなる事をものそみ申せ後にのそまん物
02 は前ののそみに一はいをあたへんとの給へはよく
03 しんなるものはなに事にてもあれいちはいと
04 らんとおもふによてはしめにこひ奉らす今一人の
05 ものはなに事にてもあれ人をそねむものなるに
06 よて我にまさりてかれにとらせんもねたましとや
07 思ひけん是も初にこい奉らす我さきせよ人さきに
08 せよといとみあらそふほとにしこくうつりけれは
09 とく/\と輪言ならせ給ふ程にかの侫人思ふやう
10 こゝなるやつめかあまりによくしんふかき事の
11 ねたましけれはかれにあたをのそまんとてすゝみ

【イソホ 下 廿三】

12 いてゝ申けるはしからはわかかた/\のまなこを
13 ぬきたく侍るとそうしけれはやすき所望とてかた
14 目をぬかれそのことく侫人と云者は人のさかふる
15 事を見てはかなしむかほにて内心にはよろこふ
16 ものなりされはかの物お{の}れかかた目をぬかるゝと
17 いへともかれか両かんをぬかんかためまつくるし
18 みをかんにんせんとするにや此侫人を上覧あつ
19 て御門これをあはれみ給ひ今一人はつゝかもなく
20 てそまかりかへるひとにをしかけんと思ふはまつ
21 わか身のくるしみとみえたりちをふくみて人に
22 はけはまつその口けかるゝとこそ申つたへけれ
下目録1 戻る 次へ
著作権はhanamaが有します。


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送