古活字版 伊曽保物語 変体仮名 01 古となら須人あ川ていんふつを佐ゝ連介れ八たから 02 尓目越くらして理を非尓満具る事是お本し可流可 03 故によくふ可け連は可いをやふ利津見を徒く利身 04 を本路保春物也とそみえ介利古連を於もへ 05 三十 人の心乃さ多満らぬ事 06 あ流翁市に出て馬をうらんと思ひ親子つ連てそ 07 出多利介流馬をさ支にたてゝおや子跡に具るし 08 遣尓あゆむ本とに道行人古連を見て阿な於可し 09 乃於き奈の志わさや馬をもちては乃らん可多め也 10 馬をさ支にたてゝ主八あと丹あゆむ事八可き乃 11 目尓水のみえぬと以ふ毛此事尓やといひてとを里 【イソホ 下 丗三】 12 け連八翁介尓もとや思ひ遣ん王可支者なれ八く多 13 ひ連やするとてわ可子を乃世て我八あと尓そつ支 14 尓遣る又人古連を三て是なる人をみ連八さ可ん成 15 物八むま尓の利て翁八かちよ利ゆくとて笑け連者 16 又子越を路して於幾奈乃利ぬ又申介累八こ連奈る 17 人をみ連八於や子とみえ介流可あとなるこ八毛つ 18 て乃外く多ひ連たる阿利さ満な利かゝ流たくまし 19 きむまにの里な可ら於やこひと川耳の里も世て 20 く多ひれ介流八於可しさよといひけ連八け尓もと 21 てわ可こを志利む満尓乃世介利可くて行本と尓 22 む満やう屋く具たひ連け連八ま多人の申介流八 |
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名 01 ことならす人あつていんふつをさゝれけれはたから 02 に目をくらして理を非にまくる事是おほしかるか 03 故によくふかけれはかいをやふりつみをつくり身 04 をほろほす物也とそみえけりこれをおもへ 05 三十 人の心のさたまらぬ事 06 ある翁市に出て馬をうらんと思ひ親子つれてそ 07 出たりける馬をさきにたてゝおや子跡にくるし 08 けにあゆむほとに道行人これを見てあなおかし 09 のおきなのしわさや馬をもちてはのらんかため也 10 馬をさきにたてゝ主はあとにあゆむ事はかきの 11 目に水のみえぬといふも此事にやといひてとをり 【イソホ 下 丗三】 12 けれは翁けにもとや思ひけんわかき者なれはくた 13 ひれやするとてわか子をのせて我はあとにそつき 14 にける又人これをみて是なる人をみれはさかん成 15 物はむまにのりて翁はかちよりゆくとて笑けれは 16 又子ををろしておきなのりぬ又申けるはこれなる 17 人をみれはおや子とみえけるかあとなるこはもつ 18 ての外くたひれたるありさまなりかゝるたくまし 19 きむまにのりなからおやこひとつにのりもせて 20 くたひれけるはおかしさよといひけれはけにもと 21 てわかこをしりむまにのせけりかくて行ほとに 22 むまやうやくくたひれけれはまた人の申けるは |
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