古活字版 伊曽保物語 変体仮名

01 た春けす我とひとしく思ふ人能もとに行てわ可
02 難儀をた春け給へとい遍八王可身も満きら八し支
03 事あ連八えこそた春け奉るましけ連[紀]して乃門外
04 まて八御ともを古そ申へけ連と計也又其次尓思ひ
05 遣る八知音の毛と尓行て申遣流八わ連つ年耳
06 申津う世須して今更わ可身耳か奈しき事の
07 あ利とて申事八い可者可利奈れともわ連今大
08 事のなん起あ利た春け給へ可しと申け連八可能
09 ちゐん申介流八仰乃ことくつ年尓志多しく八志
10 給八年共さ須可志利侍利たる人奈れ八只して能御前
11 尓て可多ふ登ゝ古そな利侍らめといひて出ぬそ能

【イソホ 下 丗八】

12 古とくわ可三のなん幾とは里ん志う乃事奈利我
13 身よ利大切尓おもひすこしたるともとはさい本う
14 乃事な利我身登ひとし具於もふともとは妻子
15 遣んそくの事奈利そ能つ支尓思ふとも登八王可
16 奈須よ起やうな利然ら八命於はらんときわ可さい
17 宝尓た春介んとい者ゝい可て可はたすくへ幾可へ
18 つてあ多と古そみえら連た連妻子介んそく越たの
19 め者とてい可て可八た春可流へ幾可へ徒て古連を
20 毛つて臨終乃さ八利とそみえ遣る此ちゐん多ゝ志
21 ての門外まてといひし八者可所まて於くる事
22 な利い佐ゝ可能よきやう乃ともとこそ満古と耳
古活字版 伊曽保物語 現字体仮名

01 たすけす我とひとしく思ふ人のもとに行てわか
02 難儀をたすけ給へといへはわか身もまきらはしき
03 事あれはえこそたすけ奉るましけれ[紀]しての門外
04 まては御ともをこそ申へけれと計也又其次に思ひ
05 けるは知音のもとに行て申けるはわれつねに
06 申つうせすして今更わか身にかなしき事の
07 ありとて申事はいかはかりなれともわれ今大
08 事のなんきありたすけ給へかしと申けれはかの
09 ちゐん申けるは仰のことくつねにしたしくはし
10 給はね共さすかしり侍りたる人なれは只しての御前
11 にてかたふとゝこそなり侍らめといひて出ぬその

【イソホ 下 丗八】

12 ことくわかみのなんきとはりんしうの事なり我
13 身より大切におもひすこしたるともとはさいほう
14 の事なり我身とひとしくおもふともとは妻子
15 けんそくの事なりそのつきに思ふともとはわか
16 なすよきやうなり然らは命おはらんときわかさい
17 宝にたすけんといはゝいかてかはたすくへきかへ
18 つてあたとこそみえられたれ妻子けんそくをたの
19 めはとていかてかはたすかるへきかへつてこれを
20 もつて臨終のさはりとそみえける此ちゐんたゝし
21 ての門外まてといひしははか所まておくる事
22 なりいさゝかのよきやうのともとこそまことに
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