0.08 (風呂のこと) 416.16--417.16 ある時またシャント エソポに「風呂に ・類話などについて Ernest Griset p176 人と石 ある日イソップは主人のクサントスに、公共浴場に人がどのくらいいるか見てくるようにと言われた。イソップが見に行くと、風呂に入ったり出たりする大勢 の人たちが、入り口にあった大きな石につまずいていた。すると、ある分別のある男が、その石を取り除いた。 イソップは家に戻ると主人に、「風呂にはたった一人しかいませんでした。」と言った。そこで、クサントスが風呂へと行くと、風呂は人で溢れ返っていた。 そこでイソップに、「なぜ嘘を言ったのか」と詰問した。するとイソップは、石を取り除いたのはたった一人だけだったので、その他は人と呼ぶに値しないと答 えた。 トルストイ寓話 6.12 主人と下男 やまむら ゆき訳 新読書社 となりの主人が下男をよんで言いました。 「あそこのけっこんしきに、どれだけひとがきているか、見てきなさい」 下男は、でかけました。しきのそばに、丸太をおいて、かべぞいのもり土に腰をおろし、人びとがこやから出てくるのをまっていました。式がおわって、こや から出るときに、みんな丸太につまずいて、いまいましそうにののしっては、いってしまいます。ただひとり、おばあさんが、つまずくと、もどって、丸太をど けました。 下男が、もどると、主人はききました。 「人がおおぜい来ていたかい?」 「たったひとりだけで、それも、おばあさんですよ」 「どういうことなんだ?」 「出入り口に、丸太を立てかけたんです。みんな、丸太につまずいたのに、どけようともしません。そんなことはヒツジでもすることです。でも、ひとりのおば あさんが、丸太をどけて、ほかのひとがつまずかないようにしたのです。そうするのは、にんげんだけです。このおばあさんが、ただひとりのにんげんなので す」 (トルストイの話では、下男は人々の様子を見るために、障害物の丸太を置いている。) 知恵の教え15『十箱の櫃』 (西村正身訳 渓水社) Cf.Type1832B* 少年が道端で何かを見ていると、聖職者が、「何を見ているのかね」。少年、「さあわかりません」。聖職者、「それはウマの糞ではないのかね」。少年、「ウ マの糞かロバの糞のどちらでしょうね」 |
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